ひとことで
日立製作所は9月1日、データセンターや産業分野向けに燃料電池を使ったオンサイト型電源ソリューションを提供するため、米Bloom Energyと協業を始めると発表した。送電網の増強を待たずに電源を確保できる点を売りにする。茨城県の大みか事業所では、同社製燃料電池と日立の制御システムを連携させた実証試験を進めている。
オンサイト型電源は、工場やビル、施設など電気を使う場所の近くに置く発電設備である。需要地の近くで発電し、必要に応じて既存の電力インフラと連系して使うため、CO2排出量の削減や災害時の電力確保に役立つ。日立は、送電網の増強を待つよりも早く電源を立ち上げられる点を訴求する。
役割は分かれている。日立はエネルギー・産業分野で培ったシステムインテグレーションの知見を生かし、ソリューション全体の設計・構築・運用支援を担う。Bloom Energyは高効率で短期間に導入できる燃料電池の供給と技術サポートを担う。日立の制御・運用技術(OT)と組み合わせることで、顧客の既存設備との連携を可能にするとしている。
協業に先立ち実証も済ませた。日立は茨城県の大みか事業所で、Bloom Energy製の燃料電池と自社の制御システムを連携させた試験を実施し、外部からの出力制御や状態監視が可能なシステムとして有効であることを確認した。これにより電力需要に応じた柔軟な出力調整と、複数台導入時の拡張が容易になるという。大みか事業所は、日立市と日立製作所が進める次世代未来都市共創プロジェクトの中核拠点でもある。
狙いは2つの市場にある。データセンター向けには、AIの普及で急増する電力需要に対し、低炭素で信頼性の高い電源を短期間で構築する。産業分野向けには、都市ガス・バイオガス・水素を燃料に使えることから燃料供給が安定し、従来のディーゼル発電機に比べ低炭素で長時間の連続運転ができる点を挙げる。駆動部がないため低騒音で高効率という特長もある。詳細は9月3日から4日に開催する「Hitachi Social Innovation Forum 2026 JAPAN」の展示会場で紹介する。
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編集:TERA WHAT編集部