需給と系統

データセンターの電力需要

データセンターは、サーバーと通信機器に加えて、冷却や電源設備にも電気を使います。全国の需要量、立地先の系統容量、施設の効率を分けて見ると、電力への影響を整理できます。

更新日:2026.07.19

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データセンターが使う電力

データセンターでは、計算を行うサーバー、データを送る通信機器、温度を保つ冷却設備、停電時に備える無停電電源装置などが動きます。生成AI向けのGPUを多数設置する施設は、1台当たりの消費電力と冷却負荷が大きくなります。

電力への影響は、年間の使用電力量だけで決まりません。系統から受け取る最大電力、24時間の負荷の動き、立地地域の送変電設備、施設の効率を合わせて確認します。

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全国需要は増加を見込む

OCCTOの2025〜2035年度需要見通し
指標年平均の伸び見通しの主な要因
最大需要電力0.4%増人口減少と省エネによる減少を、経済成長、データセンター、半導体工場の新増設が上回る
需要電力量0.5%増

電力広域的運営推進機関(OCCTO)は、2025年度から2035年度にかけて、全国の最大需要電力が年平均0.4%、需要電力量が0.5%増えると見込んでいます。データセンターと半導体工場は増加要因の一部です。

この数字は全国の電力需要全体を示し、データセンター単独の伸び率ではありません。建設計画の変更や稼働開始の遅れによって、実際の需要が発生する時期も変わります。

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立地先の系統容量が重要

受電容量計画する最大電力を、近隣の変電所と送電線から受け取れるか確認します。
工事期間系統増強が必要な場合、施設の建設より受電工事に長い時間がかかることがあります。
増設計画初期の受電量と将来のサーバー増設を分け、段階ごとの接続条件を確認します。

大口需要が特定地域へ集中すると、全国の供給力に余裕があっても、立地先の変電所や送電線が制約になります。電力会社への接続検討では、受電電圧、最大電力、利用開始時期、将来の増設を具体的に示します。

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PUEで施設の効率を見る

確認項目意味読み方
PUE施設全体の消費電力 ÷ IT機器の消費電力1に近いほど、冷却や電源設備の消費が小さい
IT機器の効率同じ計算を行うための電力PUEだけでは評価できない
最大需要系統から受け取る最大電力接続設備の容量と料金に関係する

PUEはPower Usage Effectivenessの略です。例えばPUEが1.3なら、IT機器が使う電力1に対し、施設全体で1.3の電力を使うことを示します。冷却方式、外気温、設備の稼働率によって変わるため、同じ条件で比べます。

2026年4月施行の改正省エネ法により、対象となるデータセンター事業者は、電力使用量、PUE、エネルギー消費原単位、将来目標などを報告し、年度末までに公表する仕組みが導入されました。

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冷却と廃熱利用の取り組み

サーバーが使った電気の多くは熱になります。外気冷房、液冷、設備の配置改善などで冷却用電力を減らせます。回収した熱を近隣の施設で使える場合は、地域全体のエネルギー利用も改善できます。

東京電力など3社は2026年7月、東京都の支援を受け、データセンターの廃熱をサーバールームの冷却と近隣の入浴施設、工場で使う事業を始めました。事業期間は2028年3月末までで、削減できる電力量と供給熱量は検証を経て確認します。

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事業計画で確認する項目

電力の規模初期と増設後の最大電力、年間使用量、時間帯別の負荷を確認します。
系統接続受電電圧、接続可能時期、増強工事、工事費負担を確認します。
施設の効率PUE、冷却方式、IT機器の処理効率、外気温の影響を同じ条件で比べます。
非常時の運用予備電源、燃料、蓄電池、停止できる負荷と復旧手順を確認します。
電源の調達小売契約、再エネ調達、非化石証書、長期契約の条件を確認します。
熱の利用先距離、温度、時間帯が合う需要先と、熱供給設備の費用を確認します。
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関連ページと一次資料