電気料金制度

託送料金の期中調整、8社の申請8,844億円を「妥当」と審査 収入上限24.4兆円へ

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ひとことで

電力・ガス取引監視等委員会の料金制度専門会合(第77回)は8月24日、一般送配電事業者8社が7月10日に申請した託送供給等に係る収入の見通しの期中調整を審査し、申請額計8,844億円を「妥当と認められるのではないか」と整理した。5か年の収入上限は23兆4,886億円から24兆3,730億円へ増える。監視等委員会への報告案では、東京電力パワーグリッドを除く7社の変更承認に「異存はない」とした。

審査したのは、北海道電力ネットワーク、東北電力ネットワーク、東京電力パワーグリッド、中部電力パワーグリッド、関西電力送配電、四国電力送配電、九州電力送配電、沖縄電力の8社の申請。北陸電力送配電と中国電力ネットワークは申請していない。物価や金利の上昇を収入の見通しへ反映する期中調整は、2026年5月の算定省令改正で第1規制期間(2023〜2027年度)でも可能になり、今回が初の審査となる。

申請額8,844億円の内訳は、物価等の変動に伴う費用が6,478億円と最も大きく、事業報酬(追加事業報酬含む)が2,265億円、予備電源確保費用が93億円と続く。容量拠出金は2億円の減額。物価の反映には消費者物価指数を使い、2021年度を基準に2026年度へ12.3%、2027年度へ15.5%の変動率を適用した。事業報酬率は期初の1.50%から、公社債利回りの上昇を映して2026年度2.14%、2027年度2.44%へ上がる。社別では東京電力パワーグリッドの2,516億円が最大で、関西電力送配電1,496億円、中部電力パワーグリッド1,374億円、九州電力送配電1,276億円、東北電力ネットワーク1,104億円、北海道電力ネットワーク544億円、四国電力送配電378億円、沖縄電力157億円。

事務局は「一部を除き修正が必要な内容は識別されなかったことから、各社の全体の申請額は妥当と認められるのではないか」とした。東京電力パワーグリッドだけは提出書類に一部設備の重複が見つかり、収入の見通しで49万2千円の修正が必要とした。金額が小さく、様式上の数字に変更は生じない。

申請には「国民の声」として40者から意見が寄せられ、うち36者の関係意見に監視等委員会が見解案を示した。「物価高によって家計や事業者自身が既に大きな負担を受けている中、送配電事業者側の物価上昇による負担まで利用者へ上乗せするのであれば、利用者は物価高の影響を二重に負わされることになる」といった反対意見に対し、投資量の見直しや効率化施策の横展開、客観的指標による算定を検証したと回答している。

今後は監視等委員会の審議を経て経済産業大臣が承認し、各社が託送供給等約款の変更届出を行う。新しい託送料金は2026年11月1日の適用が予定され、規制料金(特定小売供給約款)にも機械的に反映される。会合では、発電側課金の変動分を基本料金と電力量料金へどう配分するかについて2つの方法を確認した。

編集:TERA WHAT編集部

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