ひとことで
関西電力は9月9日、美浜発電所の後継機の設置検討に向けた自主的な現地調査の計画を変更すると発表した。概略調査の完了時期を2027年3月から2028年3月へ1年延ばす。発電所の北側エリアと南側エリアの双方で原子炉等の設置に適した岩盤を確認したため、優位性を比べる追加のボーリング調査を北側8本・南側5本で実施する。
調査は2011年3月12日以降に見合わせていたものを2025年11月5日に再開したものである。関西電力は2025年7月22日、9月17日、11月5日に段階を追って計画を公表してきた。当初の計画では、まず概略調査で発電所の敷地内外を幅広く調べて地質の概況をつかみ、より優位なエリアを選んだうえで、そのエリアで詳細調査に入ることにしていた。
概略調査の結果、北側エリアと南側エリアのいずれにも「原子炉等の設置に適した強度を持った岩盤が存在することを確認」した。あわせて「現時点において、将来活動する可能性のある断層等は確認されていません」と明記した。両エリアで同程度の結果が得られたため、どちらが地質・地盤としてより望ましいかを判断するにはデータが足りないと整理した。
そこで追加のボーリング調査等を行い、概略調査の期間を延ばす。変更前の概略調査は2025年11月から2027年3月まで、詳細調査は2027年4月から2029年〜2030年までだった。変更後は概略調査の完了が2028年3月になる。詳細調査は当初の計画から変えず、2030年までに完了する見通しとしている。追加のボーリング本数は調査の進み具合で変わる可能性がある。
後継機を建てるかどうかの判断は、この調査だけでは決まらない。関西電力は「本調査の結果のみをもって後継機設置を判断するものではありません」としたうえで、革新軽水炉の開発状況、規制の方針、投資判断を行ううえでの事業環境整備の状況を総合的に考慮する必要があると説明した。事業環境整備には、長期脱炭素電源オークションのような投資回収の枠組みが含まれる。
関連する解説:運転期間
編集:TERA WHAT編集部