脱炭素電源への新規投資や大規模改修を長期収入で支える制度
長期脱炭素電源オークションは、容量市場の一部として、脱炭素電源への新規投資やリプレース、大規模改修に長期的な収入予見性を与える制度です。
落札した電源は、原則20年間にわたり容量収入を得ます。投資回収に時間がかかる電源を、短期の卸電力市場収入だけに依存させないことが制度の中心です。
対象となる電源や投資区分は、応札年度ごとの募集要綱で定められます。蓄電池、揚水、水力、地熱、原子力の安全対策投資、水素・アンモニア、CCS付き火力など、年度によって扱いが変わるため、制度の一般説明と年度別要件を分けて読む必要があります。
通常の容量市場と異なり、長期脱炭素電源オークションでは案件ごとの応札価格を基礎にするマルチプライス方式が使われます。落札価格、運転開始期限、契約容量、リクワイアメントが、事業者の収入見通しと義務を決めます。
落札電源は容量収入を得ますが、卸電力市場、需給調整市場、非化石価値取引市場などで得た収益の扱いも制度上の論点です。支援が過大にならないよう、他市場収益の還付や控除が設けられます。
2025年度応札分の約定結果は、2026年5月13日に電力広域的運営推進機関から公表されています。直近結果を読むときは、応札容量、落札容量、電源種、調整係数、制度改定の議論を分けて確認します。