ひとことで
三菱総合研究所と日立製作所は8月27日、特別高圧帯の系統用蓄電池事業者に向けて電力トレーディングの高度化を支援するサービスを提供するため、8月25日に覚書を締結したと公表した。三菱総研の分散型エネルギーリソース運用支援サービス「MERSOL」と日立が開発中の電力トレーディングシステムを組み合わせ、2027年度の提供開始を目指す。
系統用蓄電池は、JEPXや需給調整市場など複数の市場・商品を組み合わせたトレーディングで収益を確保する。自社で運用するには、将来の市場価格を予測して収益を最大化する入札計画を立て、電気事業法や市場規則に沿った計画を提出するという専門性の高い作業が要る。両社は、特に新規参入者を中心にアグリゲーターへ委託する例がある一方で、「運用ノウハウの蓄積、委託コストの低減、意思決定の迅速化を目的に、トレーディング内製化のニーズも高まっています」と説明した。
サービスは2つの製品をつなぐ形になる。三菱総研のMERSOLが需給調整市場を含む市場価格予測などを踏まえて入札計画を算出し、日立の電力トレーディングシステムが市場への入札業務を支援する。約定結果に基づいてOCCTOへ提出する系統利用計画を自動生成・提出するところまで担う。入札計画の自動立案から市場取引、現場への制御指令までを一続きで扱う仕組みである。
両社が挙げる提供価値は2つある。第一に収益性で、外部への委託手数料などのコストを削減しつつ、自社に運用ノウハウをためて意思決定を速める。第二に事業拡張性で、共通化したシステム構成により案件ごとに仕組みを作り直す必要がなくなり、少数の担当者でも複数の蓄電所の運用を管理できるようにする。業務の属人化を避け、特定の人材やノウハウに依存しない運用を可能にするとした。
提供体制は2027年度以降に構築し、MERSOLと電力トレーディングシステムはそれぞれ単体でも相互に提案・提供できるようにする。日立のシステムは外部の計画最適化サービスとの連携も可能な構成で、顧客のニーズに応じて個別対応するとしている。本サービスは9月3日から4日に開かれる「Hitachi Social Innovation Forum 2026 JAPAN」の展示会場で紹介される予定である。
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編集:TERA WHAT編集部