ひとことで
資源エネルギー庁は8月24日の再生可能エネルギー主力電源化小委員会(第4回)に、電力ネットワークの次世代化に関する資料を示した。改正電気事業法に基づく地内系統整備への貸付制度を、立地確定前の先行整備に補助金を原資として貸す類型①と、大規模投資の資金不足に財政投融資を原資として貸す類型②の2本立てで設計する。系統用蓄電池は接続検討の受付が約1億9,100万kWに達しており、接続検討料の引き上げを含む追加対策を検討する。
資料2として示した。データセンター需要や再エネの導入拡大に対し、接続希望が顕在化してから系統整備を始めると接続まで長期を要するため、確定前から先行的・計画的に整備を進める枠組みをつくる。一般送配電事業者等が計画を作り、国と電力広域的運営推進機関が内容を確認したうえで、広域機関の貸付け対象に加える。
類型①は、GX戦略地域(データセンター集積型)など国が需要立地の蓋然性を確認した地域を対象に、立地が確定せず民間金融機関から資金を調達できない間の資金を補助金を原資に貸す。類型②は、民間調達を行ってもなお不足する大規模投資向けで、財政投融資を原資に融資総額の3割以下を原則に貸す。一つの案件で初期に①、リスク低減後に②と使い分けることはできるが、同年度に両方で貸すことはできないと整理した。
地域間連系線では、北海道・本州間海底直流送電の概算工事費1.5〜1.8兆円・工期6〜10年に対し、SPCによるプロジェクトファイナンスの組成が検討されている。SPCを含む送電事業者に適用される事業報酬率は明確に定められておらず、「エネルギー政策上の重要性と投資負担および事業リスクを踏まえ、事業報酬率をどう設定するかについて、今後検討を行っていく」とした。実施案の提出期限は2026年12月である。
系統用蓄電池は、2026年3月末時点で連系済みが約84万kWにとどまる一方、接続検討の受付が約1億9,100万kW、契約申込みの受付が約3,500万kWまで積み上がっている。接続検討申込数の上限設定や保証金の引き上げなど導入済みの対策に加え、接続検討料の引き上げ、土地確保に関する追加対策、接続検討を経ずに契約申込みへ進める低圧の系統用蓄電池への対策、電源種にかかわらず先着優先で扱うことの是非を検討事項に挙げた。契約申込み済みの案件についても、工事の遅延状況などの実態調査を行う。
編集:TERA WHAT編集部