系統再エネ

特高のFRT要件を強化案 周波数変化率±2Hz/s耐量、2028年4月適用へ

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ひとことで

電力広域的運営推進機関(OCCTO)は8月21日、グリッドコード検討会で特別高圧に連系する太陽光・蓄電池などの事故時運転継続(FRT)要件を強化する改定案を示した。系統から見て300ミリ秒以上の時間で算定した周波数変化率が±2Hz/s以内であれば運転を継続することを求める。位相変化41度以下かつ残電圧20〜52%の範囲では解列を認めない。適用時期は2028年4月を予定し、遡及適用は行わない。

電力広域的運営推進機関が21日午前10時から開いた第22回グリッドコード検討会で、事務局が資料4として示した。

要件化の対象は特別高圧に連系する設備で、太陽光、風力、蓄電池、燃料電池、複数直流入力システムは全容量、ガスエンジンは単相10kW未満・三相35kW以下とする。三相の太陽光では、電圧復帰後に電圧低下前の出力の80%以上へ戻す時間を、現行の0.1秒以内から0.2秒以内へ改める。三相の蓄電池は同じ復帰時間を0.1秒以内から1.0秒以内へ緩める。周波数の運転継続範囲は60Hz系統で上限61.8Hz・下限57.0Hz、50Hz系統で上限51.5Hz・下限47.5Hzとする。

背景には、再生可能エネルギーの主力電源化で系統の慣性と短絡容量が低下し、系統事故時の擾乱が現行のFRT要件の基準を上回る懸念がある。資料は2024年12月27日の第104回調整力及び需給バランス評価等に関する委員会で、2050年想定断面の基幹系統の事故時に「多数のインバータ(再エネ)電源が大幅に解列され、周波数が低下し負荷制限を行ってもなおエリア間の連系分離に至る可能性が示された」と整理している。

費用は開発費と認証試験費の増加で、1機種あたり最大数千万円程度、1台あたり数十万円〜数百万円程度のコスト増を見込む。日本風力発電協会(JWPA)は三相短絡時の位相変動耐量について「一部の主要メーカーから現時点での対応は困難との見解」と述べ、国内の風力発電市場は海外メーカーが中心であるとして、日本独自の規定強化が参入障壁とならないよう配慮を求めた。事務局は三相の風力を今回の位相変動耐量の対象から外し、周波数変動耐量のみを対象とした。

高圧・低圧のFRT要件見直しは、単独運転防止対策との整合などの課題があり対応に相当の時間を要するとして、影響の少ない特別高圧から優先して要件化する。遡及適用は行わず、要件化後の新規連系時と、劣化更新などによるPCS取り替え時に順次適用する。適合性の確認方法は引き続き関係者と調整を進める。

編集:TERA WHAT編集部

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