原子力制度

関西電力、六ヶ所の竣工遅れでも「搬出量に大きな影響なし」 福井県へ報告

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ひとことで

関西電力は8月18日、六ヶ所再処理工場の竣工に向けた考え方などを福井県へ報告した。竣工が遅れても、使用済MOX燃料の再処理実証研究で検討中の100トン分を2027〜2031年度に搬出する300トンに続けて搬出することで、2028年度からの当面の搬出量に大きな影響はないと説明した。乾式貯蔵施設への移し替えで空いた貯蔵プールのスペースは原則使わないとした。

報告内容は同社のお知らせ欄で公表した。7月27日に福井県と資源エネルギー庁、関西電力が面談した際のやり取りを踏まえたもので、県は「竣工遅れの可能性がある中で、乾式貯蔵施設を前に進めるべきではないといった声もある」として、事業者としての考え方を速やかに示すよう求めていた。

8月6日の使用済燃料対策推進協議会幹事会では、国が電気事業連合会と電力各社に対し、六ヶ所再処理工場の竣工に向けた各工程を官民一体で確実に進めるよう要請した。関西電力はこれを受け、日本原燃の設計及び工事の計画の認可(設工認)申請書の補正対応に向けた緊急的な追加人材支援を開始した。増員は電力大で約30名、うち関西電力が約20名を占める。

竣工が遅れた場合の見方については、竣工後に行う予定だった溶液・廃液の試験的処理を竣工前から実施することで、竣工から操業開始までの期間が日本原燃の現在の想定より短縮されうるとした。加えて、使用済MOX燃料の再処理実証研究で検討している100トン分をフランスへ搬出することを具体化し、2027年度から2031年度に搬出する300トンに続けて搬出すれば、2028年度からの当面の搬出量に大きな影響は出ないとした。竣工遅れが明らかになれば「実効性のある使用済燃料対策ロードマップを速やかに示す」としている。

県が懸念する乾式貯蔵施設については、貯蔵容量を増やさない観点から、施設へ移し替えて空いた貯蔵プールのスペースは原則使わないと明言した。例外は「国内外の情勢変化や自然災害等、自社の事由によらない事象によって搬出が滞り、日本全体のエネルギー安定供給に貢献出来なくなる可能性がある場合」に限られ、六ヶ所再処理工場の竣工や操業開始の遅延は例外に当たらないとした。例外を適用する場合も、県および立地町の理解が得られた場合に限るとしている。

工程面では、乾式貯蔵施設の工事完了に現地着工後少なくとも3年かかる見込みを示した。同社は遅くとも2035年末までに乾式貯蔵施設から中間貯蔵施設への搬出を開始する考えで、搬出を継続的・安定的に維持するには開始までに一定規模の乾式キャスクを搬入しておく必要があるとした。フランスへの使用済MOX燃料の搬出や六ヶ所再処理工場への搬出と並行するため、搬入量は限定的になると想定している。

用語の定義も確認した。日本原燃は「竣工」を使用前確認証を受領した段階、「操業開始」を新たに使用済燃料のせん断を開始する段階と定義しており、現在は原子力規制庁などと議論している段階だとした。

編集:TERA WHAT編集部

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