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市場のしくみ

容量市場

将来の電力需要に対して必要な「供給力」をあらかじめ確保しておく制度です。メイン・追加・長期脱炭素の3つのオークションに加え、予備電源制度と、検討中の補完オークションがあります。実需給2027年度の容量拠出金は1兆3,172億円です。

更新日:2026.09.03

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容量市場とは

発電所、蓄電池、DR(需要を減らす対応)などが供給力として参加します。落札した事業者は対象年度に供給力を提供する義務を負い、容量確保契約にもとづく容量収入を受け取ります。

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供給力を取引する理由

kWh収入だけでは足りない 電気を売る市場の収入だけでは、将来に向けた設備維持や投資の費用を回収しにくい場合があります。
再エネ時代の待機電源 再エネの増加で火力の稼働時間が減っても、天候の悪い日や需要ピークに備えて待機できる電源は必要です。
対象年度の供給義務 落札した供給力には、計画停止の調整や需給ひっ迫時の対応などのリクワイアメントが課されます。
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供給力を確保する5つの手段

メインオークション 実需給の4年前に行う基本の調達。毎年度実施し、シングルプライスで約定します。
追加オークション 実需給の1年前に、その後に見えた過不足を補正します。調達とリリースの両方向があります。
長期脱炭素電源オークション 脱炭素電源の新規投資・大規模改修を、原則20年間の収入で支えます。
予備電源制度 休止予定の高経年電源を、非常時の備え(準供給力)として維持します。
補完オークション 2026年8月に案が示された新しい枠。実需給1〜3年前をまとめて募集し、高経年電源を残します。

いずれもOCCTO(電力広域的運営推進機関)が運営します。補完オークションは検討中の制度で、まだ実施されていません。

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いまの数字(実需給2027年度)

2026年6月に実施した追加オークションの結果と、実需給2027年度の容量拠出金
約定総容量約458万kW(4,578,545kW)
エリアプライス全エリア 10,361円/kW
約定総額約425億円(経過措置等を踏まえた額)
総平均単価約9,286円/kW(同じ実需給年度の2023年度メインオークションは7,847円/kW)
落札率100%(初めて)。過去のメインオークションは92.4〜97.6%
確保した供給力1億9,280万kW(目標調達量1億9,397.9万kWを約118万kW下回る)
容量拠出金(試算)1兆3,172.2億円。2026年度実需給向けの8,771.2億円から4,401億円増

落札率100%は、追加で積める電源が尽きたことを意味します。北海道は追加できる電源がなく、不足エリアのまま残りました。

出典:資源エネルギー庁「第6回 電力安定供給ワーキンググループ」資料3-1・3-3(2026年8月31日)/当サイトの第6回の資料解説

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お金の流れ

小売電気事業者など 容量拠出金を負担(小売・一般送配電・配電事業者などに配分)
容量市場(OCCTO) 容量確保契約にもとづき費用を集めて支払う
落札した供給力 容量確保契約金額を受け取り、対象年度に供給力を提供する義務を負う

容量拠出金の請求額は、小売電気事業者などの負担額となり、各社の料金原価に含まれます。

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5つの手段の比較

 考え方約定方式主な対象電源募集時期適用期間
長期脱炭素電源AX供給力マルチプライス新設電源実需給4〜11年前原則20年間
メインAX供給力シングルプライス既設電源実需給4年前単年度
追加AX供給力シングルプライス既設電源実需給1年前単年度
予備電源準供給力マルチプライス既設電源(高経年)実需給2〜3年前1〜3年間
補完AX(検討中)供給力マルチプライス既設電源(高経年)実需給1〜3年前1〜3年間

出典:電力広域的運営推進機関「中長期の需給見通しを踏まえた供給力確保策について」(第6回 電力安定供給WG 資料4-2、2026年8月31日)

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これから何が起きるか

2030年度までの供給力が足りない 2026年度供給計画にもとづく需給見通しでは、短中期に必要な供給力を確保できない可能性が示されました。2030年度以前はメインオークションが終了しているため、既存電源で埋めるほかありません。
補完オークションの制度設計 調達基準、追加オークション・予備電源との関係、リクワイアメントなどの詳細要件が、今後の電力安定供給WGで詰められます。予備電源との一括募集も検討されています。
休廃止は12か月前に協議 2026年7月に公布された改正電気事業法により、10万kW以上の電源は休廃止予定日の12か月前までに一般送配電事業者と協議することになりました。
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