ひとことで
電力・ガス取引監視等委員会は9月9日、ガス導管事業者の2024年度託送収支の事後評価のとりまとめの報告を受けた。2024年度に事業を実施した全国216社のうち、託送供給約款を定めている144社が評価の対象である。変更命令の発動基準に該当したのは、ストック管理で2社、フロー管理で6社だった。
評価は2つの物差しで行う。ストック管理は超過利潤の累積額が一定水準額を超えたかどうかを見る。フロー管理は託送料金の想定単価と実績単価の乖離率がマイナス5%を超えたかどうかを見る。いずれかに当てはまると、期日までに託送供給約款の料金改定の届出がない場合、所管の経済産業局長が変更命令を出す仕組みである。
ストック管理の基準を超えたのは旭川ガス(江別地区)と久留米ガスの2社だった。フロー管理の基準を超えたのは水島瓦斯、久留米ガス、大分瓦斯、東北天然ガス、鈴与商事、エナジー宇宙(真岡エリア)の6社である。久留米ガスは両方に該当したため、実際の社数は7社になる。届出の期日は6社が2026年4月1日、鈴与商事が2026年9月1日に設定された。
4月から3月の会計年度を採る6社は、2026年1月から3月にかけて所管の経済産業局長へ変更届出を済ませた。委員会は届出が期日までに行われたこと、料金がガス事業託送供給約款料金算定規則に沿って算定されていることを確認した。一般ガス導管事業者は届出上限値方式を使わず、同規則第17条第1項に基づく総括原価方式で新料金を設定していた。
ストック管理の基準を超えた2社については、超過利潤額の発生要因の分析、過去実績や託送供給依頼者へのヒアリングに基づく需要予測、値下げ原資の算定を通じて、還元額と内部留保相当額を新料金から適切に控除しているかが確かめられた。フロー管理の5社については、想定需要量と想定費用を過去実績や2025年度の実績見込みから見積もっているかが確認された。
とりまとめは「新料金はいずれも問題は認められないと考えられるため、更なる値下げを要請する必要はないと考えられる」と結んだ。手続きは2025年10月17日と22日の経済産業大臣・各経済産業局長からの意見聴取に始まり、第587回委員会で進め方を整理、第590回と第600回で意見を回答し、8月24日の第77回料金制度専門会合で追加分析ととりまとめを行っていた。
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編集:TERA WHAT編集部