原子力制度

原子力艦モニタリング、職員の平均年齢66歳 後継者育成が課題

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ひとことで

原子力規制委員会は9月9日、原子力艦モニタリングセンターの業務状況の報告を受けた。センターは横須賀・佐世保・金武中城の3港に置かれ、米原子力艦の寄港地周辺で放射線を監視している。規制庁は今後の課題を5つ挙げ、勤務する職員の平均年齢が66歳であることと、所長の後継者育成が喫緊の課題であることを明記した。

調査の始まりは1964年の米国原子力潜水艦の日本への初寄港である。寄港地周辺の環境放射能を確かめる原子力艦放射能調査が続けられてきた。2008年に横須賀港が原子力空母の母港になったのを機に、当時の文部科学省が職員の常駐する原子力艦モニタリングセンターを開設し、原子力規制委員会の発足後には長崎県佐世保市と沖縄県うるま市にも順次開設した。

体制は3拠点で計14人である。横須賀は所長1名・副所長1名・技術参与4名・事務補佐員1名、佐世保と沖縄はそれぞれ所長1名・技術参与2名・事務補佐員1名で、技術参与と事務補佐員は非常勤である。モニタリングポストは空間放射線用と海水中放射線用に分かれ、横須賀が10か所と5か所、佐世保が7か所と6か所、沖縄が4か所と3か所に置かれている。

監視は寄港の有無で切り替わる。非寄港時はモニタリングポストで空間放射線量率と海水中の放射線計数率を365日24時間連続で監視する。寄港時は技術参与が調査班長を務め、調査艇乗組員4名(海上保安庁職員)、調査員1名(分析専門機関)、調査支援員1名(自治体職員)を加えた調査班を組み、入港・出港時と寄港中の周辺で放射線測定や海水試料の採取を行う。放射能調査艇は海上保安庁の所属で、横須賀の「きぬがさ」、佐世保の「さいかい」、金武中城の「かつれん」の3隻である。

課題として挙がったのは、危機管理対応の体制の充実・強化、人材育成、米軍司令部との関係維持・強化、測定器材の設備更新、職員の高齢化への対応の5点である。調査業務の実務経験者の数が限られているため所長の後継者育成が喫緊の課題とされ、港湾に設置した設備は塩害と老朽化が著しいとして計画的な更新の必要が示された。長年調査に携わってきた米軍担当官の異動や定年による交代も進んでいる。

訓練の実績も報告された。横須賀市では2008年度から日米合同原子力防災訓練が続いており、横須賀市・米海軍・神奈川県・外務省・防衛省・規制庁・海上保安庁の約230人が参加する。想定は2023年度が三浦半島断層群を震源とするマグニチュード6.8の地震、2024年度が空母から横須賀港への極微量の冷却水漏れ、2025年度が空母機関室内での極微量の放射性物質を含む水の漏水だった。

編集:TERA WHAT編集部

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