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ブラックスタート電源に複数年契約を容認へ 監視等委員会が調整力公募指針の改定を建議

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電力・ガス取引監視等委員会は8月26日の第616回会合に、「一般送配電事業者が行う調整力の公募調達に係る考え方」の改定を経済産業大臣へ建議する案(資料4)を諮った。ブラックスタート機能を持つ電源など特定地域立地電源について、まず現行どおり公募で調達し、それでも必要量を確保できなかった場合には複数年契約を前提とした相対取引による調達を認める。7月7日から8月5日のパブリックコメントには6件の意見が寄せられ、改定案の修正は行わない。

調整力公募ガイドラインは、周波数制御や需給バランス調整に使う調整力を一般送配電事業者が公平・透明に調達するための考え方を示したもので、沖縄エリアで続く公募調達や、立地や機能に条件が付く特定地域立地電源の調達方法を定めている。現行では、複数年契約を一般送配電事業者と発電事業者が結ぶと「事実上、今後の新規の発電事業者等の参入を排除することとなり、競争を阻害する可能性がある」として、契約期間は長くても1年とすることが望ましいとしてきた。

しかし特定地域立地電源は、複数回の公募を経ても応札電源が毎年度ほぼ固定され、新規参入の動きが確認されていない。事務局は理由として、応札できる発電事業者が限られることに加え、ブラックスタート機能などの提供に必要な設備が特定の機能に特化していて他用途への転用が難しく、投資費用や訓練費、保守・補修費を回収する収益機会が限られる点を挙げた。単年度契約が前提では費用回収の予見性が確保できず、新規の電源開発や設備更新のインセンティブが働きにくい。一部の一般送配電事業者のエリアでは、これを背景とした入札不調がすでに発生している。

改定案は、こうした電源についてまず公募を実施し、必要量を確保できなかった場合に、発電事業者からのプロポーザル等に基づく複数年契約の相対取引を認める内容である。相対取引で調達する際は、一般送配電事業者が電源等確保の必要性、手段の有効性、契約内容の妥当性を十分に検討することが望ましいとした。改定案は第19回(3月30日)と第20回(5月29日)の制度設計・監視専門会合での議論を踏まえたもので、第611回委員会(7月6日)の議決を経てパブリックコメントにかけられていた。

寄せられた6件の意見については「いただいた御意見に対する考え方」として回答し、改定案そのものの修正は行わず、今後の特定地域立地電源の調達実態を踏まえて必要に応じて参考とする方針である。ブラックスタートは、大規模停電から系統を立ち上げ直すために外部からの電気なしで起動できる機能で、2030年度分は東京・東北・関西エリアで公募結果が出ている。

編集:TERA WHAT編集部

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