制度需給

2030年度向けブラックスタート公募、東北で2系統・関西で2ユニット未達

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ひとことで

電力・ガス取引監視等委員会は8月28日の第23回制度設計・監視専門会合で、2030年度向けブラックスタート機能公募の調達結果の事後確認を報告した。落札案件は2026年7月13日に決定し、全エリアで応札案件がすべて落札となった一方、東北エリアで2系統、関西エリアで2ユニットが未達だった。

エリア別の調達額は東京が155.0億円と突出し、平均調達単価も3,299円/kWで最も高い。以下、中部16.9億円(1,120円/kW)、関西10.7億円(1,224円/kW)、九州7.8億円(709円/kW)、中国4.1億円(342円/kW)、四国1.7億円(248円/kW)、北陸0.4億円(171円/kW)、北海道0.3億円(49円/kW)、東北0.1億円(73円/kW)と続く。事務局は東京の規模が大きい要因を「BS機能の必要量が大きく、BS契約を実施することで生じる逸失利益(容量市場など)が大きく生じていることに起因している」と説明した。

名目上の平均調達単価と調達額は前年度向けから大きく減っているが、これは応札価格の算定方法を変えたためである。従来は事後的に一般送配電事業者側で反映して精算していた容量市場の想定期待利潤を、2030年度向けから応札段階で応札価格に反映することにした。事務局は「実際の調達精算額は、以前から容量市場の想定期待利潤を控除した『評価用入札価格』をもって精算されているため、算定方法変更による実質的な社会コストの低減はない」と注記している。2029年度向けの評価用入札価格と比べると大きな変動は見られない。

競争環境は限られたままである。北海道エリアでは旧一般電気事業者以外からの応札と落札があったが、その他のエリアでは応札・落札とも全て旧一電からだった。事務局はブラックスタート機能を持つ電源が限られており、公募は今後も競争が限定的であると想定されるとした。落札案件37件について入札価格の考え方を聴取したところ、6件が過去の会合で整理された算定の考え方に沿って算定されていた。

公募は2025年9月から12月にかけて募集要綱案への意見募集と要綱の決定を行い、2025年12月8日に入札募集を開始、2026年6月8日に締め切った。落札案件の決定は7月13日で、7月14日から契約に係る協議と締結に入っている。ブラックスタート電源は大規模停電から系統を立ち上げ直すときの起点になる電源で、8月26日の第616回監視等委員会では調整力公募ガイドラインへ複数年契約を導入する改定が建議されている。

関連する解説:需給調整市場

編集:TERA WHAT編集部

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