ひとことで
資源エネルギー庁は9月16日、中長期取引市場を全国一つや9エリアではなく複数市場とし、供出を求める期間を1か月ずつ年4回設ける事務局案を示した。3年前商品と1年前商品の供出量は5対2で配分する。
市場の数と境界は分断率・値差で決める
市場範囲は、売買注文を一つに集める全国単一市場、複数市場、9エリア市場、買い手がエリアを指定する方式を比較した。事務局は、取引の集中と売り手の匿名性を確保しつつ、全国単一市場より地域間の値差リスクを抑えられるとして、複数市場を提案した。市場の数と境界は、スポット市場の分断率や値差を見て別途決める。
各市場では、総需要が最大のエリアのスポット価格を清算の基準にする案。発電側と小売側は、自らのエリアと基準エリアの価格差を負担する。資料は、現物のエリアスプレッド取引、間接送電権、国内未導入の金融的送電権、電力先物を値差の固定手段として比較した。
3年前と1年前の供出量は5対2
供出総量は全国の小売需要電力量の10%とし、原則として保有電源が500万kW以上の発電事業者へ実績発電量に応じて配分する前回案を前提に、3年前商品へ5/7、1年前商品へ2/7を割り当てる案を示した。1年前の時点では再計算せず、電源の廃止や長期停止で過大になった場合に個別調整を認める。
7月・9月・11月・1月に各1か月
供出を求める期間は7月、9月、11月、1月の各1か月、年4回とする案。各回の必要量は、その時点の未約定残量を残り回数で割って計算する。1月末まで適切な売り札を出し続ければ、未約定分が残ってもその年度の義務を履行したものと扱う。市場自体は通年で開く。
3年前商品の売れ残りは1年前商品へ繰り越さない方向を示した。市場開始時の商品は3年前がベース、1年前がベースとミドルで、負荷パターン別や燃料費の事後調整の有無による最低供出割合は当初設けず、1年間の取引状況を見て導入を検討する。いずれも9月16日時点の事務局案で、制度の決定内容ではない。資料全体は第4回WGの資料解説で確認できる。
編集:TERA WHAT編集部