ひとことで
東京電力ホールディングスは9月11日の第123回特定原子力施設監視・評価検討会向け資料で、福島第一原発3号機のドローン調査から原子炉圧力容器の底部とみられる構造物を分析した結果を示した。次は格納容器の地下階を主な対象とし、早ければ2026年度内の追加調査を目指す。
分析したのは2026年3月にマイクロドローンで撮影した映像などから作った点群データで、構造の位置や寸法を立体的に確かめるものだ。東電は、確認した構造物の位置と厚さが原子炉圧力容器(RPV)底部の図面とおおむね一致するため、同部分である可能性が高いと推定した。最高飛行高さは原子炉を支える台座の底から約9.4mで、一時的に圧力容器内を飛んだと推定している。
映像に生じる放射線のノイズから、台座の外側を約0.5〜6.0Gy/h、内側を約1.5〜7.5Gy/hと推定した。これは各地点で線量計が直接測った値ではない。核種の違いや映像の明るさなどによって実際の線量率と差が生じる可能性がある。台座の内壁には約10cm×5cmの欠けも確認し、次回調査で知見を増やすとしている。
3月の調査時に水没していた格納容器の地下階は、水位低下作業で気中に露出した。東電は堆積物の分布や流出状況を調べるため、ドローンの通信機能を改良する。前回飛べなかった台座外の南東側や圧力容器底部の上方も調査を試みる計画だ。
同じ会合の資料では、2号機のプールから9月9日までに新燃料を含む63体を取り出したことも報告した。全615体を受け入れる共用プールの空きをつくるため、10月から乾式キャスク6基程度を使った移送を予定する。会合の資料別解説では、リスク評価方法の案、放射線管理上の不備への対策、継続する廃炉工程も整理した。規制側の了承や決定は、東電の提出資料だけからは確認できない。
編集:TERA WHAT編集部