ひとことで
北海道電力は9月4日、8月18日に泊発電所構内で発生した死亡災害の原因と再発防止対策を公表した。協力会社の作業員1名が、セメント改良土の材料となる砂利を貯蔵する貯蔵ビンの投入口付近で残量を確認中、本来は起動してはいけないトリッパーベルコンに挟まれ、ビン内部へ転落したと推定した。原因は4点で、作業手順の不徹底と明文化不足を挙げている。
災害が起きたのは2026年8月18日22時17分である。場所は泊発電所構内の屋外にある非放射線管理区域で、セメント改良土の材料となる砂利を貯蔵する貯蔵ビンの投入口付近だった。翌日の作業に備えて砂利の残量を確認していた協力会社の作業員1名が貯蔵ビン内に転落し、意識がない状態で岩内協会病院へ搬送されたが、その後死亡が確認された。
現地の状況と関係者への聞き取りから、北海道電力は次のように推定した。残量を確認していた作業員のそばで、作業手順上は移動(起動)してはいけないトリッパーベルコンが動き、被災者は移動してきたトリッパーベルコンシュートとベルコン架台の支柱に挟まれ、通過後に投入口からビン内部へ転落した。トリッパーベルコンは骨材を貯蔵ビンへ搬送・分配する設備である。
原因は4点にまとめられた。1つ目は「設備、機械を点検する際は非常停止スイッチ等を作動させ、トリッパーベルコンが絶対に起動しない状態にする」という作業手順が守られていなかったこと。2つ目は貯蔵ビンの骨材残量確認に関する手順が明文化されておらず、より安全な確認方法を検討できていなかったこと。3つ目は転落の恐れがある箇所で墜落制止用器具を使うルールが徹底されていなかったこと。4つ目は工事要領書に「貯蔵ビン骨材残量確認」の記載がなく、北海道電力がこの作業の実施と危険性を把握できていなかったことである。
対策も4点に対応する。骨材の残量は日々の使用量から算定して管理することとし、災害が起きた投入口付近への立ち入りを必要としない手順へ変える。協力会社の元請は全作業員へ手順遵守の重要性と災害の概要・原因・対策を周知し、安全衛生教育を月1回実施する。北海道電力は泊発電所で行うすべての工事について、工事要領書に記載のない作業の有無を協力会社と共同で確認し、あればリスクを評価して要領書へ反映する。災害発生後は構内の全工事を停止して総点検を行い、同様の災害が起きないと確認できたものから順次再開していた。
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編集:TERA WHAT編集部