ひとことで
米国の系統運用機関PJMは、8月31日から9月2日までの3日間、供給区域の全域にHot Weather Alert(高温警戒)を発令した。8月28日午前8時時点の想定ピーク需要は、8月31日が148,706MW、9月1日が153,599MW、9月2日が155,821MWである。多くの地域で気温が華氏90度(摂氏約32度)を超え、高い湿度を伴うと予想されている。
Hot Weather Alertは、高温や高湿度が予想されるときにPJMが事前に出す定例の手続きである。電力需要の増加に備えて送電・発電の要員と設備を準備させることが目的で、PJMは「この手続きは需要家に何らかの行動を求めるものではない」としている。日本の需給ひっ迫注意報のように需要家へ節電を呼びかける段階には至っておらず、運用側の準備を促す位置づけにとどまる。
想定ピーク需要は3日間で右肩上がりに増える。8月31日から9月2日にかけて7,115MW、率にして4.8%増える計算である。8月31日は月曜で、週明けから週の半ばへ向かうにつれ業務需要と冷房需要が重なる並びになる。想定は8月28日午前8時時点のもので、その後の気象の推移によって変わりうる。
PJMは運用体制について、専任の運用員がPJMの制御室から24時間体制で需要と供給を均衡させ、系統を運用していると説明した。気象、緊急事態、設備故障の影響を受けうる複数のシナリオをあらかじめ用意し、需要の変化にあわせて電源の出力を調整するとともに、送電線や設備が過負荷にならないようにする。異常な状態を監視して対応することで電力供給を守るとしている。
PJMの区域では、データセンターを中心とする需要の伸びが供給力の確保を難しくしている。同機関は2024年から2030年にかけての需要の伸び32GWのうち30GWがデータセンターによるものだとしており、8月13日にはこうした新規大口需要の接続枠組みを連邦エネルギー規制委員会(FERC)へ申請した。
編集:TERA WHAT編集部