原子力

関西電力、美浜・高浜の乾式貯蔵施設に地元の事前了解

ニュース一覧へ →

ひとことで

関西電力は8月28日、美浜発電所および高浜発電所(第一期)構内に使用済燃料乾式貯蔵施設を設置する計画について、福井県、美浜町、高浜町から安全協定に基づく事前了解を受領したと公表した。事前了解願いは2024年2月8日に提出しており、2年半余りでの了解となる。準備ができ次第、原子力規制委員会へ設計及び工事計画の認可を申請する。

容量は美浜発電所が輸送・貯蔵兼用キャスク最大10基で使用済燃料約100トン、高浜発電所(第一期)が最大22基で約240トンである。設置位置は美浜が3号機原子炉補助建屋の北側付近、高浜が特高開閉所の南側付近で、高浜(第一期)は1〜4号機の共用となる。工期は当初計画で高浜(第一期)が2025年から2027年頃、美浜が2026年から2030年頃だが、いずれも「今後、見直し予定」とされている。

貯蔵方式は、使用済燃料ピットで十分に冷却した燃料を乾式の輸送・貯蔵兼用キャスクに収納して密封し、横向きの状態で架台に載せて基礎等には固定しない方法を採る。キャスクごとに鉄筋コンクリート製のパネルをボルト等で接合した格納設備を設け、敷地境界外の空間線量率を原子炉施設本体等からの線量を含めて年間50μSv以下に抑える。キャスクの設計貯蔵期間は60年で、除熱、閉じ込め、遮蔽、臨界防止の4つの機能を持たせる。

設置の理由について関西電力は「使用済燃料の中間貯蔵施設へのより円滑な搬出、さらに搬出までの間、電源を使用せずに安全性の高い方式で保管できるよう、発電所からの将来の搬出に備えて」と説明している。個別の格納設備を設ける方式は、2019年3月制定の「原子力発電所敷地内での輸送・貯蔵兼用乾式キャスクによる使用済燃料の貯蔵に関する審査ガイド」で乾式貯蔵の規制が見直され、安全性が確保された様々な貯蔵方式に対応したことを受けたものである。

使用済燃料の行き先は関西電力にとって長く続く課題である。8月23日には日本原燃が六ヶ所再処理工場の実現性の高い工程を示した後に使用済燃料対策ロードマップを見直す方針を福井県へ報告している。今回の事前了解は、搬出先が確定するまでの間に構内で安全に保管する手段を確保するもので、地元3自治体の了解を得た次の段階は規制委員会の審査となる。

関連する解説:核燃料サイクル

編集:TERA WHAT編集部

背景を確認する

制度・用語一覧へ
ニュース一覧へ