ひとことで
経済産業省は8月27日、中部電力に対し再処理等拠出金法第70条第1項に基づく報告を求めた。浜岡原子力発電所1号機・2号機の廃炉工事でNuROへの実施報告・費用請求の書き換えが確認されたためで、事実関係と経緯、原因と実効的な再発防止策、他の類似事案の有無を2026年9月25日までに報告するよう求めている。使用済燃料再処理・廃炉推進機構も同日、同社へ指示を出した。
根拠となる再処理等拠出金法第70条は「経済産業大臣は、この法律の施行に必要な限度において、特定実用発電用原子炉設置者若しくは実用発電用原子炉設置者等に対し、その業務に関し報告をさせ、又はその職員に、(中略)営業所、事務所その他の事業場に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる」と定める。今回は立入検査ではなく報告徴収の段階にとどまる。担当は資源エネルギー庁電力・ガス事業部の原子力政策課である。
NuROからの指示は2項目で、「本事案および2025年度の実績内容の詳細な事実関係の報告」と「本事案の原因の究明および再発防止対策の報告」を求めた。中部電力が公表した経緯では書き換えが確認されたのは2024年度分だが、NuROの指示は2025年度の実績内容にも及んでいる。中部電力は2026年6月3日に2025年度の費用請求へ向けた証拠書類を提出済みで、その内容も点検の対象になる。
報告徴収で求められた3項目のうち「他の類似事案の有無」は、浜岡以外や廃炉以外の手続きへ確認範囲が広がりうることを意味する。中部電力は「今後、報告徴収に適切に対応してまいります」「指示に基づき適切に対応してまいります」とそれぞれ表明した。
廃炉の費用は、原子力事業者がNuROへ拠出金を納め、実施計画に沿って進めた工事の実績に応じて交付を受ける仕組みになっている。実績報告と費用請求は交付の根拠そのものであり、そこに実績と異なる数値が入れば制度の前提が崩れる。9月25日の報告期限までに、書き換えの範囲と原因がどこまで示されるかが次の焦点になる。
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編集:TERA WHAT編集部