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全国の送電網の長期的な方向を示す

広域系統長期方針は、地域間連系線や基幹送電線を含む「広域連系系統」の整備・更新について、全国規模で長期的な方向性を示す文書です。電力広域的運営推進機関(OCCTO)が2023年3月に現在のマスタープランを策定しました。
将来の電源構成や需要を複数のシナリオで置き、どの地域間の送電能力を増やすことが社会全体にとって合理的かを検討します。
02
発電所ができてから送電線を考えると間に合わない
電源の場所が変わる洋上風力などの再エネは、電力需要の大きい都市から離れた地域に集中することがあります。
建設に長期間かかる大規模な連系線は、ルート選定、環境調査、用地、設計、工事に長い準備期間が必要です。
全国で一体評価する一つのエリア内の都合に限らず、他地域への融通や再エネ出力制御の減少も含めて判断します。
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マスタープランと整備計画の違い
| 段階 | 決める内容 | 位置づけ |
|---|---|---|
| 広域系統長期方針 | 全国の長期展望、増強が望まれる地域と規模 | 将来の選択肢と方向性を示す |
| 計画策定プロセス | 個別案件の基本要件、費用便益、受益者の範囲 | 実施案を具体化して事業者を選ぶ |
| 広域系統整備計画 | 工事内容、事業実施主体、工程、概算工事費 | 個別の増強工事を実施・管理する |
マスタープランに増強方策が示されても、それだけでルートや着工時期が確定するわけではありません。個別案件ごとに将来の電源導入見込みを更新し、費用と便益を再評価します。
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「プッシュ型」で先に必要な系統を考える

個々の発電事業者から接続申込みが出た後に増強する方法では、電源の開発と送電線の完成時期が合わないことがあります。マスタープランは、国のエネルギー政策や将来の電源導入を見通し、必要となる系統を先に検討する「プッシュ型」の設備形成を目指します。
将来予測には不確実性があるため、単一の予測値で決めず、複数シナリオと感度分析で条件が変わった場合の影響も確認します。
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増強費用と社会全体の便益を比べる
| 評価 | 主な項目 |
|---|---|
| 貨幣価値で評価する便益 | 燃料費、CO2対策コスト、供給力確保、送電ロス |
| 金額以外も確認する効果 | 系統の安定性、再エネ出力制御率、CO2排出量 |
| 費用 | 送電線・変電設備の建設費と維持に必要な経費 |
評価は、増強しない場合と増強する場合の差を比べます。評価対象には、特定の発電事業者や需要家の利益を超えて、電力システム全体で得られる純便益を置きます。
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長期方針から個別の連系線計画へ進む
策定中の計画北海道・東北・東京を結ぶ東地域の連系線増強について、個別の計画策定プロセスが進められています。
策定済みの計画北海道本州間、東北東京間、東京中部間、中部関西間、中国九州間などで整備計画が策定されています。
各案件では、マスタープランの想定をそのまま使わず、電源の導入見込み、工事費、運用開始時期などを最新の条件で具体化します。
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資料を読むときの確認点
| 長期方針か個別計画か | 将来の選択肢なのか、実施する工事なのかを分ける |
|---|---|
| 評価の前提 | 需要、電源構成、燃料価格、CO2対策コストの想定を確認する |
| 個別計画の進捗 | 基本要件、実施案、事業実施主体、工期、工事費を確認する |





