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審議会資料解説

第78回 料金制度専門会合2028年度からの収入上限、投資・物価・年度別料金の検討課題

送配電会社の収入上限を決める次の5年間に向け、投資・人材・物価・料金設定の検討事項を整理しました。議事要旨で確認できた進め方と、今後決める条件を分けて解説します。

公開日:2026.10.22 / 開催日:2026.09.30

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今回の要点

送配電会社の収入上限を決める次の5年間に向け、投資・人材・物価・料金設定の検討事項を整理しました。議事要旨で確認できた進め方と、今後決める条件を分けて解説します。

開催日:2026.09.30。この記事の公開日は2026.10.22です。

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2028年度からの送配電の収入上限をどう決めるか

レベニューキャップ制度は、送配電会社が電線や変電所の整備・維持に必要な費用を見積もり、国が一定期間の収入上限を審査する仕組みです。会社はこの上限の中で、電気を運ぶ料金である託送料金を設定します。必要な投資を確保しながら効率化を求めます。

第1規制期間は2023〜2027年度、第2規制期間は2028〜2032年度です。第78回では、次の期間に向けた検討事項を、計画を作る時点、期間の途中、期間の終わりから次期への調整に分けました。

議事要旨では、事務局案のとおり検討を進め、委員・オブザーバーの意見は今後検討することになりました。今回確認できるのは検討の進め方への合意です。各社の収入上限額・託送料金単価は、制度の具体化と申請・審査で確認する事項です。

出典:資料3「第2規制期間に向けた検討課題」(PDF 3〜12・43頁)

出典:第78回議事要旨(PDF 1頁)

物価・金利、人手不足と接続需要の変化へ対応

事務局は、制度導入後に物価や金利が上がり、設備工事の担い手や資機材の確保が難しくなっている点を挙げました。データセンター・半導体工場や再エネ電源を送電網へつなぐ需要も増えています。災害やサイバー脅威への備えと、デジタル技術を使った効率化も論点です。

第2規制期間が目指す方向として、災害等に耐える強靱性、発電所や需要設備が柔軟につながること、設備と工事体制を維持できる持続可能性、低廉な供給へ向けた効率性を整理しました。送電網の増強と既存設備の有効利用を組み合わせ、接続待ちによる機会損失を抑える考え方です。

出典:資料3(PDF 11〜12・33頁)

計画と目標の評価を具体化する

検討の対象主な課題
目標項目施工力、資機材の供給体制、デジタル化、サイバー対策などを加えるか
目標を達成する動機付け取組を公表して評価する方法と、収入上限の増減へ反映する方法の対象・効果を検討
停電対応特別高圧・高圧・低圧動力も含めた停電量、段階的な復旧や停電要因をどう評価するか
設備投資需要増・再エネ接続に対応する投資量、老朽設備のリスク指標、高額案件の社内検証
次世代投資脱炭素、防災、AI・デジタル化、省人化の対象範囲と効果の説明を明確にする
費用・効率化費用区分や計上方法の会社間の違い、既存設備の償却費、調整力費用、比較しやすい効率化計画

デジタル投資は、取り組む内容、費用、期待する効果を具体的に説明し、事後に確かめられることが課題です。先進的な取組の共有やシステム仕様の統一、高額案件の調達・社内検証も検討対象としています。

停電対応では、これまで対象としてきた低圧電灯の需要家から対象を広げる準備として、10社のシステム改修と2025年度からのデータ採録が説明されています。評価の精度と、それにかかる費用・事務負担を合わせて検討します。

出典:資料3(PDF 45〜49頁)

物価上昇をどの実績で、どの時期に反映するか

現行制度では、途中で調整しない場合、見積もった費用と実績の差を次の規制期間で調整します。差が続くと、送配電会社の収支へ実態を反映するまでに時間がかかり、投資資金にも影響する可能性があります。

事務局資料は、物価・金利など外部要因による費用変化を期間中に速やかに反映する方法や、一定期間ごとの自動反映を検討課題に挙げています。物価が上がる局面では過去5年間の平均が直近の費用とかけ離れるため、直近実績を基礎に審査する方法も論点です。

投資に必要な資金を調達する費用に関わる事業報酬率も検討します。第75回で見直しの方向におおむね賛同があった一方、金利やリスクの算定要素などは引き続き議論する整理です。運営費や設備投資費の統計査定では、機能別データの整備、見積もりと実績の差の分析、データの共通化も挙げています。

出典:資料3(PDF 51〜52・58頁)

年度ごとの託送料金と、期末に残る費用差の扱い

期間内で同じ託送料金を続けると、設備の完成で償却費が後半に増える一方、収入や利益が減る構造になることがあります。そこで、年度ごとの費用や需要に応じた料金設定を検討しています。料金が変わる場合は、小売会社から利用者への説明と、利用者が判断する時間の確保が必要です。

期間中に需要や再エネ接続などの前提が変わった場合の投資計画の修正、物価・金利の反映も論点です。第1規制期間では2026・2027年度に物価上昇への制度措置を行ったことを踏まえ、2023〜2025年度分や措置額と実績の差を含め、翌期の損益調整をどう行うかを検討します。費用変動分を特定する方法は整理が残ります。

AI・デジタル投資は技術の変化が速く、開発中に仕様や方針を変える場合があります。期末の評価では、こうした事情を踏まえる視点や柔軟な扱いも課題に挙がっています。

出典:資料3(PDF 54・56・58〜60頁)

制度の具体化、申請・審査を経て新料金へ

資料の工程は、制度的な論点の検討、意見募集や省令等の改正、送配電会社の収入上限申請・託送約款申請、審査を経て、2028年4月から新しい託送料金を適用する想定です。次回以降は第2規制期間の検討と併せて、第1規制期間の期中評価も行う方針です。

次の確認点は、各論点の具体案、制度改正と意見募集、事業者の申請内容です。10月22日に確認した公式一覧では第79回を10月23日開催と案内していましたが、配布資料へのリンクはまだありませんでした。

出典:資料3(PDF 62〜64頁)

一次資料と次に確認すること

議事次第・委員名簿は会合の情報として確認しています。議事録や要旨に記された結果がある箇所は本文で示し、配布資料だけの提案は事務局案として説明しています。

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