ひとことで
米原子力規制委員会(NRC)は9月1日、ウランの原位置回収(ISR)施設の周辺の地下水を守る基準を明確にする規則案を提案した。あわせて、放射性物質を扱う施設と原子炉の廃止措置の期限を延ばす手続きも簡素化する。連邦官報への掲載後30日間、意見を受け付ける。ISRは米国のおよそ16のウラン回収施設で使われている。
規則案は2つの領域をまとめて扱う。1つ目は、ISR施設の近くの飲料水を放射性・非放射性の汚染から守るため、リスク情報を活用した基準を設けることである。ISRは、ウランを含む岩層へ薬液を注入して地下からウランを溶かし出す方法で、坑道を掘る従来型の採掘より環境への影響が小さいとされている。一方で、注入した液が周辺の地下水へ広がる懸念がつきまとうため、どこまでを許容するかの基準が要る。
2つ目は廃止措置の期限である。放射性物質を扱う施設と原子炉について、廃止措置の期限を延長する手続きから重複した行政手続きを省く。NRCは、申請者の費用を減らすとともに、硬直的な期限の要件によって許認可が早すぎる時期に終了してしまうことを避ける狙いだと説明している。
NRCのマイク・キング運転担当エグゼクティブディレクターは「この規則案は、ウラン回収施設の近くの地下水の安全について、明確で執行可能な基準を定める枠組みを置くことで、公衆衛生を守るというNRCの姿勢を示すものである」と述べ、あわせて規制の隙間を埋め、規制の効率を高め、地域社会と施設の運営者の双方に予見可能性をもたらすとした。
意見の受付は連邦官報への掲載後30日間で、regulations.gov のDocket ID「NRC-2025-1204」から提出する。この規則案は大統領令14300にもとづく規則制定として位置づけられている。米国では2025年のウラン精鉱の生産量が2024年の3倍を超えて2017年以来の高水準になっており、生産の拡大と規制の整備が同じ時期に動いている。
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編集:TERA WHAT編集部