AP通信は6月15日、米国とイランの合意でホルムズ海峡の再開期待が高まっても、石油・ガス供給の問題はすぐに解消しないと伝えた。専門家は、エネルギー企業が世界需要を満たす水準まで操業を戻すには数カ月かかる可能性があるとみている。
戦争中、原油を積んだタンカーは3カ月以上ペルシャ湾内に足止めされていた。海峡を通る船舶の安全性への不信、保険の再設定、荷役と航行の順番待ちが残り、積み出し済みの船が出た後で新しい船が入る流れになる。
APによると、ブレント原油は15日序盤に1バレル83.89ドル、米国産原油は80.85ドルまで下げたが、戦争前の約70ドルより高い水準にある。停止した油田の再開も国によって差が出やすく、代替パイプラインを持つサウジアラビアやUAEは比較的早く、イラクは時間がかかる可能性が指摘されている。
日本の電力・ガス会社にとっては、価格下落よりも実際の船積み再開、到着時期、保険料、スポット調達の戻り方が重要になる。見出し上の合意と、燃料が発電所やLNG基地に届く時点の間には、かなりの実務上の距離がある。