トレーダーズ・ウェブFXによると、6月5日のNY市場では、WTI原油先物7月限が1バレル=90.54ドルで終え、前営業日比2.50ドル下落した。株探も、NY原油終値として同じ90.54ドル、2.69%安を伝えている。中東情勢の一部緩和期待や市場全体の調整で、原油価格は100ドル接近局面からはいったん下がった形です。
一方で、同じNY市場ではドル円が1ドル=160.29円となり、前営業日比で円安方向に動いた。米雇用統計が市場予想を上回り、米長期金利が4.53%へ上昇したことや、年内利上げ観測が強まったことがドル高につながったと説明されている。原油安と円安が同時に起きているため、日本の輸入燃料コストは単純には下がりにくい。
日本の電力会社やガス会社は、原油やLNGをドル建てで調達する部分が大きい。原油価格が下がっても、円安が進めば円換算の調達負担は相殺されます。さらに、ドル高・金利高・株安が同時に進む局面では、企業の資金調達や市場心理にも圧力がかかり、エネルギー価格の下落だけで家計や企業の安心材料とは言い切れません。
WTIが下がっても、ドル円が160円台にあると円建ての輸入燃料費は下がりにくい。電力・ガス会社の調達費は原油指標、LNG価格、為替、契約条件の組み合わせで決まるため、原油終値の下落だけで料金負担を判断しにくい。