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2つの価格が公表される理由
スポット市場の約定処理では、まず全国の売り入札と買い入札を一つの市場とみなして価格を計算します。これがシステムプライスです。しかし実際の電気は、エリアどうしをつなぐ連系線の容量までしか送れません。そこで連系線の空き容量を制約条件に加えて計算し直した価格が、北海道から九州までの9エリアごとのエリアプライスです。売買の決済にはエリアプライスが使われます。
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市場分断が起きる仕組み
容量が足りない場合
送りたい量が連系線の空き容量を超えると、市場がその境界で分かれます。これが市場分断です。
値差が生まれる
分断されると、電気が余る側のエリアは安く、足りない側のエリアは高くなり、エリア間に値差が生まれます。
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2つの価格の使い分け
| システムプライス | エリアプライス | |
|---|---|---|
| 計算方法 | 連系線の制約を考えず全国一体で計算 | 連系線の空き容量を反映して9エリアごとに計算 |
| 役割 | 全国の需給を示す指標。レポートや分析の参照値 | 実際の約定・決済に使う価格 |
| 実務での使いどころ | 相場全体の水準感の把握、エリア間比較の基準 | 調達コストの管理、市場連動料金、値差の確認 |
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どこで分断が起きやすいか
分断が起きやすいのは、連系線の容量が相対的に小さい境界です。代表的なのは北海道と本州の間(北本連系設備)、東日本と西日本の間(周波数が50Hzと60Hzで異なり、変換設備の容量に限りがある)です。太陽光の発電が多い時間帯には、九州など再エネ比率の高いエリアが安値側に分断されることもあります。どの境界で分断が起きたかは、JEPXが公表する約定結果で毎日確認できます。
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値差とヘッジの仕組み
2018年10月から、連系線を使うエリアをまたいだ取引はスポット市場の約定計算と一体で行われています(間接オークション)。エリアをまたいで売買する事業者にとって、エリア間値差はそのままコストや収益の変動要因になるため、値差を金融的にヘッジする商品として間接送電権があります。連系線の混雑で市場に生じた値差収益は電力広域的運営推進機関(OCCTO)が管理し、間接送電権の原資などに充てられます。
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