電力量と調整力を同時に約定する市場設計の検討論点
同時市場は、電力量kWhと調整力ΔkW、電源の起動停止などを一体で最適化して約定する市場設計の考え方です。
2026年5月時点では、通常の取引市場として導入済みの制度ではありません。導入に向けて詳細設計が検討されている段階の用語です。
日本では現在、スポット市場、時間前市場、需給調整市場、インバランス料金制度などが分かれて運用されています。同時市場は、これらの関係を見直し、前日段階から電力量と調整力を同時に扱う方向の検討です。
同時市場の議論では、起動費、最低出力費用、増分費用などを分けて入札するThree-Part Offerが重要な論点になります。電源の運転制約を価格形成に反映しやすくするためです。
SCUCは、需要や系統制約を踏まえて、どの電源を起動するかを決める考え方です。SCEDは、起動済みの電源をどの出力で動かすかを経済的に配分する考え方です。
電源の起動費や最低出力制約を考慮すると、市場価格だけでは回収しきれない費用が生じることがあります。その差分を補う仕組みがアップリフトとして議論されます。