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同時市場とは
現在は、電気(kWh)を卸電力取引所、調整力(ΔkW)を需給調整市場で取引しています。同時市場では、需要予測、送電制約、発電所の起動時間などを計算に入れ、発電量と調整力の配分を一体で決めます。
02
なぜ検討されているのか
市場が分かれている
発電所の能力を「電気として売るか」「調整力として確保するか」を別々に判断するため、市場間で供給力の取り合いが起こる可能性があります。
価格高騰の経験
2020年度の冬には、需要増と燃料制約でスポット市場の売り入札が不足し、価格が大きく高騰しました。市場に出されなかった電源が最終的に調整力として使われた例もありました。
再エネの拡大
天候で発電量が変わる太陽光・風力が増え、調整力の必要量は2034年度に現在の119〜129%になる見通しが示されています。
起動停止を含む計算
起動時間、最低出力、出力変化速度などの制約を入れ、需要を満たす電源の組合せと出力を計算します。
03
3つの市場で構成される
第二次中間取りまとめで示された方向
前日市場
中心となる市場。現在のスポット市場と需給調整市場を置き換え、翌日24時間を30分ごとの48コマで取引。発電費用が小さくなるように起動する電源と発電量を決める
時間前市場
前日市場のあとに複数回開催。需要予測や再エネ見通しの変化に合わせて、発電計画や調整力の確保を修正する
需要予測の変化に対応再エネ見通しの修正
直前市場
実需給の約1時間前に開催。新しい電源の起動は原則行わず、動いている電源の出力配分を調整。インバランス回避の取引を想定
発電事業者には、発電余力の全量入札と電源情報の登録を求める方針
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約定価格と費用精算
シャドウプライス
需要が1kWh増えたときに発電費用がいくら増えるか(追加1kWhの供給に必要な費用)で電力価格を算定する考え方です。
Three-Part Offer
起動費・最低出力費用・増分費用の3つに分けて入札する方式。電源の実際の費用構造を市場に反映できます。
アップリフト
市場価格だけでは起動費などを回収できない電源に、不足分を個別に補償する仕組み。負担のしかたは検討中です。
差分精算
前日市場で決まった量から後の市場で量が変わった場合、変化分だけをその市場の価格で精算します。
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いまの仕組みとの違い
| 同時市場(検討中) | 現在の仕組み | |
|---|---|---|
| 取引の対象 | 電気(kWh)と調整力(ΔkW)を同時に約定 | 電気はスポット市場、調整力は需給調整市場で別々に取引 |
| 電源の起動判断 | 市場全体で一体的に計算(SCUC・SCEDの考え方) | 各事業者がそれぞれ判断 |
| 入札のしかた | 発電余力の全量入札が原則。起動費などを分けるThree-Part Offer | 任意の量・価格で入札 |
| 価格の算定 | シャドウプライス+アップリフト | スポット市場はブラインド・シングルプライスオークション |
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検討の経緯
2021年12月の勉強会から議論が始まり、2024年11月に中間取りまとめ、2025年10月に第二次中間取りまとめが公表されました。2026年6月29日の第24回検討会では「同時市場の検討に係る業務設計・技術研究会」の設置が示され、第1フェーズとして電源起動・出力配分の技術研究と、入札・約定・精算などの詳細業務設計を進める段階に入っています。
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