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電力市場 01

中長期取引市場

原則1年間に受け渡す電気を、3年前・1年前にあらかじめ売買する、検討中の市場です。9月16日の第4回WGでは、複数市場と基準エリア、売り手・買い手双方の値差負担、年4回の供出期間が事務局案として示されました。

更新日:2026.09.22(第4回WG・9月16日の資料を反映)

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中長期取引市場とは

実際に電気を受け渡す年度の3年前と1年前に、原則1年間分の電気を取引する市場として設計が検討されています。小売電気事業者が先の供給力を確保し、発電事業者が販売の見通しを立てるための仕組みです。以下は第4回WGの事務局案で、制度の確定内容ではありません。

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制度案で想定する役割

電気料金の安定 スポット市場は燃料価格や需給の影響を受けやすく、2022年の燃料価格高騰では料金の急変動や小売事業者の退出が起きました。中長期の取引を増やして価格を安定させます。
小売の供給力確保 小売電気事業者が、将来必要になる電気を早い段階から計画的に確保できるようになります。
発電投資の見通し 発電事業者が将来の販売先と収入を見通しやすくなり、電源への投資や燃料調達の判断がしやすくなります。
価格指標の形成 中長期の電気の値段が市場で見えるようになり、相対契約などの参考になる安定的な価格指標を育てます。
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取り扱う商品(検討中の設計)

3年前商品 受渡しの3年前に取引。早い段階での供給力確保が目的で、ベース商品が中心。
1年前商品 受渡しの1年前に取引します。市場運営者が最低限用意する商品は、ベースとミドルの2種類とする案が示されています。
ベース/ミドル/ピーク 1日を通じて一定のベース、昼間中心のミドル、需要が特に大きい時間帯のピークという負荷パターンで商品を分けます。
事後調整付き商品 燃料価格の変化をあとから反映する商品も設けます。商品数には制度上の上限を置かず、必要性と流動性を見ながら市場運営者が管理します。
非化石価値は対象外 非化石価値は別制度で取引されているため、この市場では扱わない方針です。
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市場の全体像

売り手:発電事業者 市場開設から当分の間、500万kW以上などの発電事業者へ、全小売の販売電力量の10%を実績発電量に応じて配分し、供出を求める方向
中長期取引市場 受渡しの3年前・1年前に、原則1年間分の電気を取引
複数市場と基準エリア3年前・1年前商品年4回の供出期間
買い手:小売電気事業者 供給力確保義務を負う小売電気事業者から開始。売り手・買い手がそれぞれ自分のエリアと基準エリアの値差を負う案

第4回WGは、複数の市場に分け、各市場で総需要量が最大のエリアのスポット価格を清算の基準にする案を提示しました。市場の数と境界は未確定です。市場分断リスクを基本的に買い手が負う従来の方向から、売り手・買い手双方が負う方向への見直しが示されています(資料3・6〜10、15ページ)。

発電事業者が市場へ売り札を出す量と時期

供出とは、市場へ売り札を出すことです。対象事業者に求める量を3年前商品に5/7、1年前商品に2/7配分し、7月・9月・11月・1月に各1か月の供出期間を設ける案です。市場自体は通年で開き、期間外の売買も可能です(資料3・35、42〜44ページ)。

第4回WGで示された供出ルールの案
論点事務局案
供出量の配分3年前商品が5/7、1年前商品が2/7。売れ残り次第で1年前の枠を決める方式ではありません。
各回に出す量期間開始時の年間未約定残量を、当該期間を含む残りの供出回数で割ります。
売れ残り適切に供出した3年前商品の売れ残りを、1年前商品へ再度供出することは求めない案です。
最低限の商品3年前はベース、1年前はベースとミドル。ピークは市場運営者による追加が可能ですが、最低限の対象には含めない案です。

小売の調達担当者は、基準エリアとの値差と各時期の調達枠を分けて見る必要があります。発電事業者には、供出量の算定と販売計画への組み込みが論点になります。具体的な市場の数・境界や最終的な制度内容は、今後の資料・議事結果を確認してください。

出典:第4回WG 資料3(PDF)・35、42〜45、50、53ページ。

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スポット市場との違い

 中長期取引市場(検討中)スポット市場
取引のタイミング受渡しの3年前・1年前受渡しの前日
受け渡す期間原則1年間30分単位(1日48コマ)
主な役割価格の安定、供給力の事前確保、投資の見通し翌日の需給に合わせた電気の調達・販売
約定方式ザラバ方式を第一に検討(板寄せも論点)ブラインド・シングルプライスオークション
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ほかの市場との関係

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検討WGの資料と解説