01
中長期取引市場とは
実際に電気を受け渡す年度の3年前と1年前に、原則1年間分の電気を取引する市場として設計が検討されています。第3回までに商品の販売期間、負荷パターン、入札・約定、市場範囲に加え、発電事業者へ求める供出量の考え方が具体化されています。
02
制度案で想定する役割
電気料金の安定
スポット市場は燃料価格や需給の影響を受けやすく、2022年の燃料価格高騰では料金の急変動や小売事業者の退出が起きました。中長期の取引を増やして価格を安定させます。
小売の供給力確保
小売電気事業者が、将来必要になる電気を早い段階から計画的に確保できるようになります。
発電投資の見通し
発電事業者が将来の販売先と収入を見通しやすくなり、電源への投資や燃料調達の判断がしやすくなります。
価格指標の形成
中長期の電気の値段が市場で見えるようになり、相対契約などの参考になる安定的な価格指標を育てます。
03
取り扱う商品(検討中の設計)
3年前商品
受渡しの3年前に取引。早い段階での供給力確保が目的で、ベース商品が中心。
1年前商品
受渡しの1年前に取引します。市場運営者が最低限用意する商品は、ベースとミドルの2種類とする案が示されています。
ベース/ミドル/ピーク
1日を通じて一定のベース、昼間中心のミドル、需要が特に大きい時間帯のピークという負荷パターンで商品を分けます。
事後調整付き商品
燃料価格の変化をあとから反映する商品も設けます。商品数には制度上の上限を置かず、必要性と流動性を見ながら市場運営者が管理します。
非化石価値は対象外
非化石価値は別制度で取引されているため、この市場では扱わない方針です。
04
市場の全体像
売り手:発電事業者
市場開設から当分の間、500万kW以上などの発電事業者へ、全小売の販売電力量の10%を実績発電量に応じて配分し、供出を求める方向
中長期取引市場
受渡しの3年前・1年前に、原則1年間分の電気を取引
ザラバ方式を第一に検討板寄せも論点買い手が受渡しエリアを指定
買い手:小売電気事業者
供給力確保義務を負う小売電気事業者から開始。市場分断リスクは基本的に買い手が負う案
第3回WGでは、売り手の所属エリアを表示せず、買い手が受渡し可能なエリアを指定して価格と組み合わせる入札案が示されました。
05
スポット市場との違い
| 中長期取引市場(検討中) | スポット市場 | |
|---|---|---|
| 取引のタイミング | 受渡しの3年前・1年前 | 受渡しの前日 |
| 受け渡す期間 | 原則1年間 | 30分単位(1日48コマ) |
| 主な役割 | 価格の安定、供給力の事前確保、投資の見通し | 翌日の需給に合わせた電気の調達・販売 |
| 約定方式 | ザラバ方式を第一に検討(板寄せも論点) | ブラインド・シングルプライスオークション |
06
ほかの市場との関係
07
ベースロード市場
長期脱炭素電源オークション