高度化法とは
2009年(平成21年)にできた法律(法律第72号)で、エネルギー供給事業者に、非化石エネルギー源の利用と化石エネルギー原料の有効利用を求めます。電気の分野では、小売電気事業者が売る電気のうち、原子力・再生可能エネルギーなど非化石電源でつくられた分の割合(非化石電源比率)を引き上げることが義務の中心です。
2022年度(令和4年度)の改正で、水素・アンモニアの利用とCCS付き火力発電が「エネルギー源の環境適合利用」として法律上に位置づけられ、促進の対象に加わりました。
誰が対象か
2030年度44%と、毎年の中間目標
最終目標は、判断基準に定められた「2030年度に非化石電源比率44%以上」です。ただし2030年度まで放置するのではなく、対象期間をフェーズに区切り、国が事業者ごとに毎年の中間目標値を通知して、達成状況を評価・公表します。
| 区分 | 期間 | 備考 |
|---|---|---|
| 第1フェーズ | 2020〜2022年度 | 2023年9月に達成状況の評価を公表 |
| 第2フェーズ | 2023〜2025年度 | 2023・2024年度分の評価を公表済み。2024年度は未達の楽天モバイルに勧告 |
| 最終目標 | 2030年度 | 非化石電源比率44%以上 |
中間目標値は全社一律ではなく、各社の電源構成の出発点を踏まえて事業者ごとに設定されます。この設定方法は制度検討作業部会で議論され、第十次中間とりまとめなどに整理されています。
非化石証書との関係
自前で非化石電源を持たない小売電気事業者は、非化石価値取引市場で非化石証書を買うことで、その分を自社の非化石電源比率に算入できます。高度化法の達成手段として証書を買う——これが非化石証書の需要の土台です。
逆に、J-クレジットは高度化法の目標達成には使えません。同じ「環境価値」でも、制度上の使い道が分かれています。また、算出にあたっては、国が公表する「余剰非化石電気相当量」を全国の販売電力量に応じて各社に分配して算入する仕組みもあります。