経済産業省は2026年5月15日、石油の民間備蓄義務量を15日分引き下げる措置を6月15日まで継続すると発表した。石油精製・輸入業者などに求められる備蓄義務を一時的に軽くし、国内供給を柔軟にするための対応だ。
同省は、ホルムズ海峡を通過しない原油の代替調達について、5月分は約6割、6月分は7割以上に目途が立ったと説明した。これまでに決めた国家備蓄放出分を活用すれば6月に必要な原油を確保できる見通しとして、今月の第3弾となる国家備蓄放出は行わない方針を示した。
民間備蓄の義務量を下げると、事業者は通常なら備蓄として持っておく原油や石油製品の一部を需給対応に使いやすくなる。国内のガソリン、軽油、重油、ナフサなどの供給を切らさないため、代替調達と在庫運用を組み合わせる意味がある。
発表は、備蓄放出だけで乗り切る段階から、代替原油の確保状況を見ながら備蓄義務の緩和を続ける段階に移っていることを示している。電力向け燃料、物流、石油化学、産業用燃料に関わる措置だ。