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週刊AIニュース

2026年9月第3週

AIニュース(2026年9月13日〜19日分)

更新日:2026.09.20

AIニュース(2026年9月13日〜19日分)

音声・マルチモーダルAIの新モデルと、文書・営業・業務アプリでAIを使う範囲が広がった週です。Gemini 3.8 Live、Qwen3.8-Omni-Flash、ChatGPT for Word、Salesforce in Claudeを中心に、実際に使える地域・プランと管理条件をまとめました。利用条件は9月20日時点の公式情報で確認しています。

OpenAI(ChatGPT)

9月17日 ChatGPT for WordをEnterprise・Eduへ提供

Microsoft Wordの中にChatGPTのサイドバーを開き、メモから下書きを作る、文書を要約する、選択した文章を書き直す、見出しや書式を整える、といった作業ができるようになりました。Excel・PowerPoint版と同じMicrosoftアドインを使います。

9月17日の発表対象はChatGPT EnterpriseとEduでした。ワークスペース管理者とMicrosoft 365管理者の双方が利用を許可する必要があり、10月1日からはWordへのアクセスを既定で有効にする予定です。利用量は選んだモデルのAPI単価によるトークン課金で、契約に含まれるCodexなどとの共通枠から差し引かれる場合があります。

出典:ChatGPT Enterprise・Eduの更新履歴(9月17日)

9月17日 SCIMでAPI組織・プロジェクトの所属を管理

EnterpriseとEduのグローバル管理者は、ID管理サービスと同期したグループを、OpenAI APIの組織や指定したプロジェクトへ管理コンソールから割り当てられるようになりました。対象メンバーは招待を個別に承諾しなくてもアクセスできます。

これはテナント全体のSCIM設定をAPI Platformへ広げる管理機能です。ChatGPTの新モデルではなく、組織でAPI利用者を追加・削除するときの手作業を減らす更新です。

出典:ChatGPT Enterprise・Eduの更新履歴(9月17日)

Anthropic(Claude)

9月15日 Salesforce in Claudeをベータ提供

Salesforceの取引先、商談、パイプラインをClaudeで扱うプラグインが登場しました。商談前の準備、案件レビュー、パイプラインのダッシュボード作成、予測の送信などを支える37個の営業向けSkillsと、Salesforce・Slackのコネクターをまとめています。

対象は、Salesforceのベータ申請で承認された組織のClaude有料プランです。Sales Cloudの最新Enterprise版も必要で、ClaudeのチャットとCoworkのWeb・デスクトップで使えます。Claudeは各利用者のSalesforce権限を引き継ぎ、書き込み前は既定で承認を求めます。

出典:Claudeの更新履歴(9月15日)組織向け設定条件

Google(Gemini)

9月15日 Gemini 3.8 LiveとExtended Thinkingを発表

Googleは音声対話モデル「Gemini 3.8 Live」と、複数手順の推論を重視する「Gemini 3.8 Live Extended Thinking」を発表しました。Liveは映像をほぼリアルタイムで扱い、97言語を会話中に切り替え、ツールやAPIを裏で実行しながら対話を続けられます。Extended Thinkingは考える処理と発話を並行させ、作業の進捗も音声で伝えます。

開発者はGemini APIとGoogle AI Studioで利用できます。企業向けはGemini Enterpriseで非公開プレビュー、個人向けはSearch Live、Gemini Live、Google AI契約者向けのDocs・Gmail・Keepへ段階的に展開しています。すべての地域・契約で同じ機能を使えるという発表ではありません。

出典:Googleの発表

Microsoft(Copilot)

9月15日 Copilot Studio製アプリの管理方法を公開

Microsoftは、Copilot StudioとCopilot Coworkで作る業務アプリを管理する手順を整理しました。公開済みアプリはMicrosoft 365管理センターで一覧化し、アプリのポリシーや、StudioとCoworkのどちらから新規作成を許すかを設定できます。

作成を停止しても、その経路から既に公開したアプリは動き続けます。アプリは利用者本人の権限で接続データへアクセスするため、共有だけで元データの権限が広がる仕組みではありません。現在は利用者またはグループ単位のクレジット上限を設定でき、環境単位の上限は今後の予定です。先週発表したアプリ作成機能に対する管理面の追加説明で、新モデルの発表ではありません。

出典:Microsoftの発表

その他

9月17日 Qwen3.8-Omni-FlashをModel Studioで提供

Alibaba Cloudは、テキスト・画像・音声・動画を入力できるマルチモーダルモデル「Qwen3.8-Omni-Flash」をModel Studioで提供しました。出力はテキストで、思考モードと非思考モード、関数呼び出し、ウェブ検索に対応します。コンテキスト長は100万トークンで、音声は113の言語・方言を扱うと説明しています。

日本では東京リージョンからAPIを利用できます。モデルを使うには、利用するリージョンに対応したAPIキーが必要です。音声そのものを生成するモデルではなく、音声・動画を含む入力を理解してテキストで返すモデルです。

出典:Alibaba Cloudの新モデル一覧(9月17日)Qwen Omniの利用条件

9月18日 Grok Voice Transcribe 2.0を公開

SpaceXAIは音声文字起こしモデル「Grok Voice Transcribe 2.0」を公開しました。同社の実環境評価では旧1.0より誤りを半減したと説明しており、電話回線、複数話者、固有名詞、短い多言語音声を重視して改良しています。公開ベンチマークの順位や社内評価は、同じ音源・条件での比較として読む必要があります。

録音ファイルとストリーミングに対応し、話者分離、単語ごとの時刻、最大8チャンネル、最大100個の重要語指定を追加料金なしで使えます。料金は旧版と同じで、録音は音声1時間0.10ドル、ストリーミングは0.20ドル。既存APIはコード変更なしで精度改善を受けられ、2.0は近く既定モデルになる予定です。

出典:SpaceXAIの発表

9月16日 Grok Buildにプロジェクト別の記憶を追加

Grok Buildは、コードの書き方、テスト手順、設計判断など、次の作業でも使う情報をセッションをまたいで記憶するようになりました。記録はプロジェクト単位と全体設定に分かれ、Markdownファイルとして保存されます。

記憶は作業後にバックグラウンドで更新され、次の新しいセッションから参照されます。利用者は「/memory」で内容を確認でき、「/dream」で最近の記録を話題別に整理できます。タスク途中の状態、仮の結論、秘密情報、既にリポジトリへ書かれている内容は保存対象から外すと説明しています。

出典:SpaceXAIの発表