週刊AIニュース

2026年8月第1週

AIニュース(2026年7月26日〜8月1日分)

更新日:2026.08.02

AIニュース(2026年7月26日〜8月1日分)

OpenAI(ChatGPT)

7月27日 ChatGPTの業務利用80万件を分析

OpenAIは、米国で仕事に使われたChatGPTのメッセージ約80万件を分析した研究を公表しました。仕事に関するメッセージの16.8%、職種にひも付く作業の43.5%は、利用者自身とは別の職種に関連する作業だったとしています。

2〜5席の小規模な職場では、他職種に関連する利用の割合が平均利用者で18.9%となり、100席を超える職場の16.3%を上回りました。OpenAIは、AIが専門業務へのアクセスを広げる可能性を示す結果と説明しています。ChatGPT上の利用を対象にした同社研究であり、すべての職場やAI製品の利用実態を示す統計ではありません。

Anthropic(Claude)

対象期間 主要な新モデル・製品発表なし

7月26日から8月1日までのAnthropicニュースルーム、Claude Platformのリリースノート、公式ヘルプを確認しましたが、新モデルや大規模な提供条件変更は確認できませんでした。

Claude Opus 5の公開、Fable 5のMax定額利用枠への追加、Claude Codeの週間利用上限50%増量キャンペーンの延長は前週の発表です。重複掲載せず、2026年7月第4週にまとめています。

Google(Gemini)

7月30日 ロボット向けモデル群「Gemini Robotics 2」を発表

Google DeepMindは、ロボットが周囲を理解し、計画を立て、全身を使って作業するためのモデル群「Gemini Robotics 2」を発表しました。ロボットを直接制御するGemini Robotics 2、空間や物体を推論するGemini Robotics-ER 2、端末上で動くGemini Robotics On-Device 2の3モデルで構成します。

Robotics-ER 2はGoogle AI StudioとGemini APIで提供し、企業向けにはGoogle Cloud経由のプライベートプレビューも用意します。ロボットを直接動かす2モデルは早期パートナー向けで、On-Device 2は200件未満の実演データを使った数時間の追加学習で新しい作業へ適応できると説明しています。

7月29日 音楽生成モデル「Lyria 3.5」をFlowへ追加

Googleは、音楽生成モデル「Lyria 3.5」を映像制作ツールFlowへ追加しました。歌詞、ボーカル、発音、曲の構成を改善し、テンポや長さを指定して映像に合う楽曲を作れます。

FlowのMusic機能から利用でき、短い説明や歌詞を入力して生成します。Googleは同日から提供を始めましたが、利用できる地域やプランはFlowの提供条件に従います。

Microsoft(Copilot)

7月27日 自律型サイバー防御「Project Perception」を発表

Microsoftは、攻撃側、守備側、判定役のAIエージェントを組み合わせてセキュリティー対策を検証する「Project Perception」を発表しました。攻撃を模擬するred agent、防御するblue agent、安全性と結果を評価するgreen agentが、継続的に攻防を繰り返します。

8月3日にパブリックプレビューを始める予定です。内部モデルMAI-Cyber-1-Flashについて、MicrosoftはCyberGymで96%の性能と約50%のコスト削減を確認したと説明しています。これは同社の評価環境による数値で、実運用の防御性能を一律に示すものではありません。

7月30日 GitHub Modelsの提供を終了

GitHubは、AIモデルを試すGitHub Modelsのプレイグラウンド、カタログ、推論API、BYOK機能の提供を終了しました。GitHub Modelsを使う既存の処理は、Microsoft FoundryかGitHub Copilotへの移行が必要です。

終了方針は7月1日に告知され、7月30日に実施されました。対象は複数モデルを試験・呼び出しするGitHub Modelsで、GitHub Copilotは引き続き提供されます。

その他

7月31日 ByteDanceが「Seedance 2.5」を正式公開

ByteDanceのSeedチームは、音声と映像を同時に生成する動画モデル「Seedance 2.5」を正式公開しました。1回で最長30秒の動画を生成し、生成結果を複数回延長できます。参照素材は画像30点、動画10点、音声10点まで指定でき、秒単位で映像や音声を編集する機能も備えます。

6月23日の先行発表後、7月31日からJimeng AI、Doubao Proなどへ段階的な提供を始めました。海外向けのBytePlus ModelArk APIは近日提供予定で、発表時点では開始されていません。

7月31日 MiniMaxが動画生成モデル「H3」を公開

MiniMaxは、文章、画像、動画、音声を一つの文脈として扱うマルチモーダル生成モデル「H3」を公開しました。最長15秒、2K解像度、ステレオ音声付きの動画を生成し、既存動画の編集や別の動画からの動作転写にも対応します。

広告、EC、製品デザイン、ゲームなどでの利用を想定しています。2K動画の秒単価は主要な競合製品の3分の1未満と同社は説明しています。モデルの重みは数日以内に公開する予定としていますが、発表時点では未公開です。

7月31日 ドイツの裁判所がSunoの著作権侵害を認定

ドイツのミュンヘン第1地方裁判所は、音楽生成AIを提供するSunoに対するドイツ音楽著作権協会GEMAの差し止め、情報開示、損害賠償請求をおおむね認めました。対象は「Atemlos durch die Nacht」「Rasputin」「Big in Japan」など6曲で、歌詞の侵害はこの裁判の対象に含まれていません。

裁判所は、対象曲がSunoのモデルv3.5とv4に再現できる形で記憶され、簡単な指示でも原曲の特徴を認識できる出力が生成されたと判断しました。ドイツ法のテキスト・データマイニング例外や米国法のフェアユースも、この事案には適用できないとしています。判決は確定していません。

7月28日 MetaがEU AI法の透明性行動規範へ署名

Metaは、AI生成コンテンツの表示を扱うEU AI法の透明性行動規範へ署名すると発表しました。Facebook、Instagram、Threadsで使う「AI info」表示と、C2PAの来歴情報を組み合わせる方針です。

署名対象は、AI生成コンテンツの透明性に関する部分です。Metaは、サービス間で共通利用でき、利用者に分かりやすい実装になるよう欧州委員会と協議するとしています。

7月27日 Meta AIのリアルタイム情報源を拡大

Metaは、Meta AIへニュースや文化、娯楽、旅行などのリアルタイム情報を提供する提携先を追加しました。News Corp、PRISA、Le Figaro、Süddeutsche Zeitungなどのコンテンツを会話内で参照し、元記事へのリンクを表示します。

2025年12月に公表した提携ページを7月27日に更新したもので、すべての国や言語で同時に利用できるとは示されていません。回答に使われる内容と表示範囲は、提携先や地域によって異なります。

確認した資料

OpenAI「How AI is expanding what people do at work」

Anthropic「News」

Claude Platform「Release notes」

Google DeepMind「Gemini Robotics 2 brings whole-body intelligence to robots」

Google「Lyria 3.5 in Flow」

Microsoft「Rethinking security for the age of AI」

GitHub「GitHub Models is being fully retired」

ByteDance Seed「One-take Creation, Flexible Referencing: Introducing Seedance 2.5」

MiniMax「MiniMax H3: An Open Model Breaking the Boundaries Between Tasks and Modalities」

ミュンヘン第1地方裁判所「Urteil GEMA gegen SUNO」

Meta「EU AI Act Code of Practice on transparency」

Meta「Bringing more real-time news and content to Meta AI」