追加議事録で確認した論点
第122回では、休廃止予定の発電所を維持して将来の不足に備える補完オークション、電気の過不足を知らせる新しい指標、電力を安定供給できるかを評価する方法を議論しました。11月2日に公開された議事録から、委員の意見と事務局回答、継続して検討する事項を確認しています。
補完オークションの詳細な参加要件や費用負担、新指標を事業者の行動へどう結び付けるかは、引き続き国などと検討する段階です。
補完オークション:確保する量とDRの扱いを検討
事務局は、休廃止予定の発電所は直前の募集では再稼働が間に合わない場合があるため、数年前から維持する仕組みが必要だと説明しました。実際に立ち上げるかの判断は、基本的に容量市場の追加オークション後まで遅らせ、費用を抑える考えです。
松村委員は、使用量を調整して供給力に相当する働きをするDRを補完オークションの対象外とする一方、DRの市場退出分も火力で補う設計に疑問を示しました。事務局は、追加オークションでDRが想定ほど集まらなかった場合の備えと説明し、市場退出の動向や実績を見て調達基準を見直す考えを示しました。
費用負担は、従来の容量市場で確保すべき供給力を補うという事務局の考えが示されましたが、具体化は資源エネルギー庁との協議事項です。大橋委員長は、詳細要件やDRの扱いも含めて国と連携し、改めて議論するよう求めました。
出典:議事録 PDF4〜7頁
新しい指標は、小売事業者の調達状況を示すもの
検討中の広域過不足率は、小売電気事業者が確保した電気と需要の見込みの過不足を、広域ブロック単位で示す指標です。事務局は、週間から翌日までの公表を基本に検討し、当日更新はシステムの能力も踏まえて判断すると説明しました。
藤岡オブザーバーらは、事業者自身の調達状況と比較しやすいエリア単位の情報も求めました。事務局はエリア単位でも算出し、公表を検討すると回答しています。電気の調達計画と実績のずれにかかるインバランス料金へ反映する場合は、電力・ガス取引監視等委員会と十分に検討する考えを示しました。
大橋委員長は、新指標によって実際に調達行動が変わるかという効果は今後の検証事項だと指摘しました。新指標の運用開始時期と料金への反映は、今後の検討事項です。
出典:議事録 PDF7〜10頁
エリア内部の送電線混雑も、供給力評価の課題に
藤岡オブザーバーは、夏の需給が厳しかった際、広域全体の余力と、エリア内部の送電線混雑を考えた実質的な余力に差があったと説明し、制度上の検討と合わせて当面の運用対応も求めました。これは委員会での発言として紹介しています。
事務局は、系統運用上の課題を別途検討すると回答しました。供給信頼度の解析については、供給力の確保へ活用することを検討し、系統増強への活用は別に検討するとしています。大橋委員長は、足元の課題も踏まえて検討を深めるよう求めました。
その後の発電所停止の評価や調整力の検討は、第123回の解説へつながります。
一次資料と次の確認事項
公式会合ページで配布資料と議事録を確認できます。追加の訂正・次回会合・制度の確定手続きを追跡します。
調整力・需給バランス評価委員会