今回の要点
送配電設備の将来の故障リスクを試算した結果を報告しました。設備全体と品目別、30年間とさらに長期の違いを分け、更新工事の人員・能力も踏まえて計画する方針です。
開催日:2026.10.22。この記事の公開日は2026.10.22です。
30年間の合計と、設備ごとの長期リスクを分けて確認
今回の資料は、古くなった送配電設備をどの順に取り替えるかを考えるガイドラインの試行結果です。故障する可能性と、故障が社会へ与える影響を合わせて「リスク量」を計算し、更新計画を比べています。
比較したのは、設備数を一定の年数で割って毎年均等に取り替える計画と、設備の古さや工事できる量を踏まえた各社の実際の更新計画です。11品目の合計では、30年間の設備保全計画の範囲で、おおむね各社とも目安のリスク水準を超えませんでした。
一方、さらに長期で見ると、実際の更新計画は均等に更新する場合よりも水準の超過幅が大きく、目安へ戻るまでに長くかかる結果でした。品目同士の増減が合計値で相殺されるため、品目別の確認も必要としています。
出典:資料1「高経年化設備更新ガイドライン試行結果」(PDF 2〜4頁)
設備の更新の遅れ方を4つに分類
| 類型 | リスクの推移と背景 |
|---|---|
| 水準型 | 更新量が劣化の進みに見合い、中長期に目安付近で推移 |
| 一時超過型 | 同じ時期に整備された設備の更新が重なり、一時的に超えるが長期では目安へ戻る |
| 期初超過型 | 既に古い設備が多く計画開始時から超えるが、更新により長期では目安へ戻る |
| 継続超過型 | 工事の人員・能力が不足し、古い設備が増えて長期でも超過が続く |
資料のグラフは、代表1社の配電ケーブル、鉄塔、変圧器、配電電線を使った例です。ここでの年数は劣化評価の試算条件であり、同じ品目が全社で同じ類型に分類されることや、一律の交換期限を示すものではありません。
目安を超える設備では、点検・補修で現在の健全性を保つことと、中長期の更新を実行できる工事体制の確保が課題です。事務局は、点検・故障実績による想定年数の精緻化、新しい診断・補修技術、AI・ドローン・自動化の導入、人材育成・技能継承などを対応策として挙げています。
出典:資料1(PDF 5〜10頁)
災害復旧などの工事量も考えて計画する方針
事務局は、試行結果を反映してガイドラインを改定する方針を示しました。老朽化対策に加え、災害復旧、自治体等からの移設要請、法令対応に必要な工事量も考慮することを明記します。設備の経年分布と中長期の施工力を踏まえ、工事量を平準化する考え方です。
外部有識者は改定内容をおおむね妥当と評価しつつ、リスクと費用の合計を小さくする方法、重大な故障の実績を使った係数の改善、社会的影響額の妥当性などを今後の課題として挙げました。これらは第3規制期間に向けて順次検討する方針です。
10月22日の会合は18時〜19時30分の開催案内です。本文は当日の配布資料による試行結果・改定方針の解説で、同日の会合での了承結果は未確認です。次は公表されるガイドラインと、各送配電会社の設備保全計画への反映を確認します。
出典:資料1(PDF 11〜14頁)
一次資料と次に確認すること
議事次第・委員名簿は会合の情報として確認しています。議事録や要旨に記された結果がある箇所は本文で示し、配布資料だけの提案は事務局案として説明しています。
広域系統整備委員会