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審議会資料解説

第56回 福島第一原発事故の分析に係る検討会3号機の内部調査と事故経過、燃料デブリの分析値を再評価

3号機のドローン調査と設備の汚染、2号機の燃料デブリの分析を整理します。観察した事実、事故当時の推定、これから確かめる点を分けて読みます。

公開日:2026.10.22 / 開催日:2026.10.22

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今回の要点

3号機のドローン調査と設備の汚染、2号機の燃料デブリの分析を整理します。観察した事実、事故当時の推定、これから確かめる点を分けて読みます。

開催日:2026.10.22。この記事の公開日は2026.10.22です。

公式会合ページ・配布資料一覧

3号機の内部映像から、容器の底と支える部材を検討

東京電力は、3号機の内部を小型ドローンで撮影し、映像から立体的な形状データを作りました。原子炉圧力容器の底とみられる構造物は、位置と厚さが図面と概ね合うとしています。底の空間は長い方向で約3mと推定しました。制御棒を動かす装置を支える横の梁には、一部の変形・消失を確認しています。

原子力規制庁は、熱、部材へかかる重さ、振動などが重なり、底部の損傷が段階的に進んだ可能性を検討しました。映像で見える範囲と、形状から推定した範囲を分け、過去の報告が想定した事故時刻・経過との整合を確かめる段階です。

出典:資料1 東京電力のマイクロドローン調査(PDF 4〜7頁)

出典:資料2 規制庁の考察・続報(PDF 17〜18頁)

制御棒の水圧装置に残った汚染から、事故当時の流れを考える

資料3は、制御棒を動かす水圧装置「HCU」の汚染状況を扱います。原子炉を冷やす水の状態、圧力を下げた時刻、消防車による注水の時刻と照らし、事故当時に汚染水が装置側へ流れた可能性を検討しています。逆流を防ぐ弁の事故時の働きや、汚染の広がりを抑える機能が確認課題です。

資料4は、事故の経過を調べるために、設備の形、圧力・水位・注水の時系列、系統の汚染、堆積物の分布を組み合わせる考え方を示しました。1・2号機の分析にも用いる方針です。

出典:資料3 HCUの調査・続報2(PDF 18頁)

出典:資料4 事故分析の考え方(PDF 3〜9頁)

2号機で採った2つの試料を比較し、過去の分析値も改める

資料5は、2024年11月と2025年4月に2号機から採った燃料デブリの分析です。燃料デブリは、事故で溶けた燃料と周辺の金属などが混ざり、固まったものです。約1m離れた場所で採った2試料には、燃料成分と構造材が混在するなど共通の特徴がありました。試料は小さく、炉内全体の性質を判断するには、別の場所の調査も必要です。

今回は1回目の試料の数値も再評価しました。分析前の処理、密度の計算、放射線の測定効率や装置の設定を見直したためです。以前は炉心平均の約半分としたプルトニウムとウランの比が、見直し後は炉心平均に近づきました。資料は、生成過程に関する基本的な推定は変わらず、一部の根拠が強まったとしています。過去の分析値を使う際は、今回の見直しを確認する必要があります。

出典:資料5 燃料デブリの分析結果(PDF 2〜3・16〜22頁)

中性子を測り、燃料デブリの性質を調べる方法を研究

資料6-1と6-2は、燃料デブリから出る中性子を使い、含まれる元素などを現場で調べられるかという研究です。採った試料では、中性子を出すキュリウム244がウランと共に存在する傾向が確認されています。

中性子は途中にある水や鉄によって性質が変わるため、計算と実験を比べ、どんな情報を読み取れるかを調べます。原子炉建屋内で使える測定方法を確立するための可能性調査です。

出典:資料6-1 中性子による性状把握(PDF 2頁)

出典:資料6-2 重元素核種の同定調査(PDF 2〜3頁)

2号機の堆積物は、蒸発・移動・冷却の仮説を検証

資料7は、格納容器へ通じる「X-6ペネ」と呼ぶ貫通部にたまった物質の分析です。原子炉内でできた酸化鉄などが下へ落ちて急に冷え、その後に蒸気となって移動した可能性や、物質の移動が起きた期間を検討しています。

調査は複数の仮説を比較している段階です。温度や周囲の酸素量で蒸発のしやすさがどう変わるか、ウランがどの化合物として存在するか、取り出した燃料デブリの分析と合うかを引き続き確かめます。

出典:資料7 X-6ペネ内の堆積物(PDF 23頁)

3号機の上部から調べるため、装置を入れる経路を準備

資料8は、原子炉の上にある空間「原子炉ウェル」へ調査装置を入れる経路の確認です。3月18日に現場を調べ、遮へい用のふたの周辺に装置を入れられそうな隙間があるとしています。水素爆発で隙間が広がった可能性を写真から検討しましたが、内部へ続いているかは未確認です。

今後はカメラや線量計を備えた装置の開発・模擬試験を進め、2027年以降の調査を検討します。日程は準備状況によって変わります。

出典:資料8 原子炉ウェルのアクセス調査(PDF 2・5〜7頁)

次に確認すること

10月22日の配布資料9本を議題ごとに整理しました。議事録・要旨は確認時点の公式ページに掲載されていません。委員の意見と会合の結論、追加調査、分析値の訂正が公表されたら追記します。

廃炉の作業とリスクを追う監視・評価検討会

一次資料と次に確認すること

議事次第・委員名簿は会合の情報として確認しています。議事録や要旨に記された結果がある箇所は本文で示し、配布資料だけの提案は事務局案として説明しています。

福島第一原発事故の分析に係る検討会

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