ひとことで
経済産業省は8月17日の総合資源エネルギー調査会 資源・燃料分科会 脱炭素燃料政策小委員会(第23回)で、持続可能な航空燃料(SAF)の供給義務化案を示した。2030年度に対象空港の国際線向けジェット燃料供給量の1%以上から始め、2031年度3%、2032〜2034年度は5%以上へ段階的に引き上げる。エネルギー供給構造高度化法に位置づける予定。
対象は、国内の空港でジェット燃料を供給する事業者(輸入事業者を含む)。2030〜2034年度は、国際線への給油量上位7空港(成田・羽田・関西・中部・新千歳・福岡・那覇)で国際線向けに年間3,000kL以上を給油する者に限る。対象燃料は、ICAOの基準を満たすCORSIA認証を受けたSAF(国産・輸入とも)。
| 2030年度 | 対象空港の国際線向け供給量の1%以上 |
|---|---|
| 2031年度 | 同3%以上 |
| 2032〜2034年度 | 同5%以上 |
2024年案から対象を絞り、例外は厳しく
2024年に検討された案からは、対象事業者を「年間10万kL以上の製造・供給事業者」から「対象空港の国際線向けに年間3,000kL以上を供給する者」へ変更し、対象を国際線のみに絞った。一方で例外の扱いは厳格化し、災害などやむを得ない場合の目標下方修正は認めるが、装置トラブルによる生産減、航空会社との取引不調、SAFプラント建設の中止・延期を理由とする下方修正は認めない方向とした。
国内でジェット燃料を製造する年間10万kL以上の大規模供給事業者には、SAF供給量の50%分を国産SAFや海外連結子会社産SAFなど「ジェット燃料の安定供給に資するもの」とすることを求める。諸外国では、EUが2025年から2%、英国が2025年に2.0%から2030年に10.6%など、ジェット燃料供給量の1〜2%から始めて2030年代前半に5%前後の義務を課す例が多い。
バイオエタノールは2028年度以降の目標を議論へ
同日の会合では、ガソリンへのバイオエタノール導入も議題になった。高度化法の告示は石油精製事業者に原油換算50万kLの利用を義務づけているが、現在の第三次告示は2027年度で期間が終わる。2028年度以降の目標量・期間について、国産バイオエタノールの製造計画やSAF製造の状況を踏まえて議論を進める。また、2050年カーボンニュートラルを見据えた液体燃料供給の全体像について、需要見通しと次世代燃料の供給ポテンシャルを複数ケースで試算する方針も示された。
編集:TERA WHAT編集部