AIニュース(2026年8月16日〜8月22日分)
OpenAI(ChatGPT)
8月18日 10代向けの「ChatGPT for Teens」を公開
OpenAIは、10代の利用者に向けた体験としてChatGPT for Teensを公開しました。システムが18歳未満と推定した場合、または本人が13〜17歳と申告した場合に、自動でこの体験へ切り替わります。安全面の保護を標準で強め、保護者向けの管理機能も追加しています。
学習向けの機能として、誘導的な質問と段階的な補助で理解を促すスタディモード、課題を近道で済ませようとしている様子を検知してスタディモードへ誘導する「責任ある宿題リマインダー」、クイズと学習ビジュアライゼーション、スタディモードを既定で有効にする時間帯を10代本人か保護者が設定できるスタディアワーが挙げられています。
同じ8月18日には、モデルの意図した振る舞いを定めるModel Specも更新されました。10代との適切な関わり方に関する原則を明確にしたほか、誤った前提や根拠のない前提への対応方法を整理し、推論モデル以前の古い記述を削除して、「能力と限界を明確にする」という節を新設しています。
8月18日 ChatGPT広告を欧州31か国へ拡大
2026年2月に米国で試験を始めたChatGPT広告を、翌週からドイツ、フランス、スペイン、イタリア、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、オランダ、オーストリアを含む欧州31か国へ広げます。これまでの6か月で米国以外に8市場へ広げており、今回が最大の拡大になります。
広告が表示されるのはFreeとGoの利用者だけで、Plus、Pro、Enterpriseは引き続き広告なしです。当初は同社の広告ソリューション担当、代理店、技術パートナー経由での出稿となり、Ads Managerによる自己申込みは今夏後半に始まります。会話の内容は広告主に渡さず、顧客データは販売しないとしています。
8月19日 フロンティアモデルでもゼロデータ保持を維持
API利用者向けのゼロデータ保持(ZDR)は、処理後にプロンプトと応答を保持しない仕組みです。OpenAIは、長時間・複数回にわたるやり取りの中でしか見えないリスクに対応するため、Private Safety Processingのプレビューを始めました。関連する複数のやり取りにまたがるパターンを、社内の担当者に内容を見せずに検出する設計です。
ZDRでの利用時は顧客が管理する基盤上に内容が残り、OpenAI側の基盤に置く場合は顧客が管理する鍵で暗号化する選択肢も開発中としています。近年のフロンティアモデルの提供では、安全監視のために機微な内容の保持を求める例があり、これが顧客の義務と衝突していたと説明しています。
8月20日・21日 ChatGPTとCodexの機能更新
20日の更新では、PlusとProの利用者がChatGPT Sitesの公開URLを再デプロイなしで変更できるようになりました(旧URLは経路とクエリを含めて転送)。AppleシリコンのMacでは、デスクトップアプリのApple MessagesプラグインからiMessage・SMS・RCSの読み取りと検索、送信ができます。既定では送信前に本人の承認を求めます。Computer HistoryはEEA、スイス、英国のProユーザー(macOS)へ広がりました。Codexのチャットは読み取り専用のスナップショットとして共有でき、ピン留めしたチャットはデスクトップとiOSの間で同期します。
21日の更新では、インストール後も使い続けられているプラグインが上位に来るよう推薦順を変更したほか、会話中の現地時刻をより正確に扱えるようになりました。ウェブでは長い会話を分割して読み込み、生成中の対話型コンテンツを完成前から表示します。
Anthropic(Claude)
対象期間 公式の日付で確認できた発表なし
公式ニュースルームを対象期間の日付で確認しました。直近の掲載は8月14日の「Claudeのテキスト透かしの仕組み」で、8月16日から22日までの掲載はありませんでした。
Google(Gemini)
8月18日 Gemini in Chromeをアンドロイドの米国全ユーザーへ
Chromeに組み込んだGeminiが、米国のアンドロイド利用者全員へ展開されました。記事の要約、ページ内容への質問、カレンダーやKeepなどGoogleアプリとの連携に対応し、Nano Bananaによる画像の生成と加工も行えます。画面上部のGeminiアイコンか3点メニューから呼び出します。
駐車場の予約、注文内容の変更、旅程の整理といった作業を代行するAuto Browseは、米国のアンドロイドでAI ProとAI Ultraの加入者に限られます。機微な操作の前には確認を求める設計で、プロンプトインジェクションなどの攻撃を検知するようモデルを訓練しているとしています。
8月20日 Gemmaの累計ダウンロードが10億件
公開から2年で、オープンモデルGemmaの累計ダウンロードが10億件に達しました。派生モデルは10万件を超え、Kaggleのコンペティションには1,600件以上の応募がありました。医療向けのMedGemma、イルカの発声を扱うDolphinGemmaなどの派生が挙げられています。あわせて、コミュニティの成果をまとめる「Awesome Gemma」リポジトリを公開しました。
8月20日 検索・Discover・ニュースの好みを反映
サイト側が設置するボタンから、よく見るサイトを「Preferred Sources」に登録でき、検索結果、トップニュース、AI Overviewsに出やすくなります。これまでに60万件を超えるサイトが登録されました。Discoverでは3点メニューから、増やしたい話題と減らしたい話題を自分の言葉で指定でき、指定は保存されます。GoogleニュースのAndroid版では、選んだ話題で音声ニュースを組み立てられます。
8月19日 学生にGoogle AI Proを12か月無償
米国の対象となる大学生に、月額19.99ドルのGoogle AI Proを12か月無償で提供します。Geminiの利用上限が4倍になり、Gemini Spark、GmailやドキュメントでのGemini、5TBの保存容量、Google Health Premiumが含まれます。米国外は140以上の市場でGoogle AI Plusが対象(ボリビア、アルバニア、カナダ、マカオ、香港、チュニジアを除く)で、利用上限は2倍、保存容量は400GBです。申込みはSheerIDによる在学確認を伴い、2026年12月31日まで受け付けます。
Microsoft(Copilot)
対象期間 リリースノートの更新なし
Microsoft 365 Copilotのリリースノートを対象期間の日付で確認しました。最新の記載は8月11日付(対象は7月28日〜8月11日)で、8月16日から22日を対象とする更新は掲載されていません。
その他
8月20日 Mistralが文書横断の検索基盤「Agentic Search」を公開
AIが複雑な文書の中と文書をまたいで情報をたどり、読み、確かめるための取得層です。1回の検索で終わらせず、search、open、navigate、read、grepの5つの操作を繰り返して答えを組み立てます。提供形態はMistral Search Toolkitと、StudioおよびVibeに組み込まれたライブラリの2通りです。
公表された評価では、米証券取引委員会への提出書類368件を使うFinanceBenchで、Mistral Medium 3.5の正答率が26.7%から86%へ上がりました。米財務省の刊行物696件を使うOfficeQA Proでは、GLM-5.2が6.3%から51.9%へ45.6ポイント改善しています。トークン消費は最大3分の1減り、応答時間の90パーセンタイルは最大39.6%短縮したとしています。
対象期間 主要な新モデルの正式公開は確認できず
Meta、xAI、Mistral、ByteDance、MiniMax、Moonshot AI、DeepSeek、Alibaba、Runway、Suno、Udioの公式発表を対象期間の日付で確認しました。今週は、これらから主要な新モデルの正式公開を確認できませんでした。OpenAI、Anthropic、Googleからも、対象期間に新しいモデルの公開はありませんでした。
確認した資料
OpenAI「Introducing ChatGPT for Teens」
OpenAI「ChatGPT Ads expands across Europe」
OpenAI「Offering Zero Data Retention for frontier models」
OpenAI「ChatGPT — Release Notes」
Google「Tap into the power of Gemini in Chrome on Android」
Google「Inside the Gemmaverse: Celebrating one billion Gemma downloads」
Google「Personalize the content you see on Search, Discover, and News」
Google「Start the semester with one year of Gemini, on us」
