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用語解説

計画値同時同量とは

30分ごとに電気の計画と実績をできるだけ一致させる電力取引の基本ルール

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計画値同時同量とは何か

計画値同時同量は、ひとことで言うと、あらかじめ出した電気の計画と、実際の結果をできるだけ一致させる仕組みです。資源エネルギー庁は、これを「小売電気事業者または発電契約者が、30分ごとに需要計画または発電計画と、需要実績または発電実績を一致させるよう調整を行う制度」と説明しています。つまり、電気を売る側も使う側も、「だいたいこのくらい」ではなく、30分単位で計画を合わせることが求められます。

この仕組みが必要なのは、電気はその場その場で需要と供給を合わせる必要があるからです。もし計画より発電が少なかったり、需要が多かったりすると、そのずれを誰かが埋めなければなりません。そこで、発電事業者や小売電気事業者に、まず自分たちで計画を立てて合わせてもらい、最後まで合わなかった分だけを送配電会社が調整する形になっています。

計画提出から確定までの流れ

流れとしては、まず発電事業者や小売電気事業者が、実需給の前日12時までに翌日の48コマ分の発電・販売計画、需要・調達計画を作って提出します。その後、時間前市場などの取引結果を踏まえて計画を直し、実需給の1時間前に計画が確定します。この時点で、発電計画と販売計画、需要計画と調達計画は、原則として一致していることが求められます。

ずれが残った場合:インバランス

それでも実際には、天候の変化や需要の増減、発電設備の不調などで、計画どおりにならないことがあります。この計画と実績の差がインバランスです。計画確定後に出たずれは、送配電会社が調整力を使って埋め、その費用は、ずれを出した発電事業者や小売電気事業者からインバランス料金として回収されます。つまり、計画値同時同量は、インバランス料金の前提になる仕組みでもあります。

発電側・小売側それぞれの関わり

この制度は、発電側だけに関係するものでも、小売側だけに関係するものでもありません。発電事業者は発電・販売計画を、小売電気事業者は需要・調達計画をそれぞれ出し、両方が計画を合わせることになります。広域機関の2025年度版FAQでも、発電事業者は発電販売計画の提出が必要であることが示されています。

市場取引との関係

計画値同時同量を理解するときに大事なのは、これは「絶対にずれてはいけない」というより、まず事業者が自分で需給を合わせる努力をするためのルールだという点です。そのうえで、どうしても残るずれだけを送配電会社が調整します。電力市場では、スポット市場や時間前市場で取引しながら計画を近づけていきますが、最後の土台にあるのがこの計画値同時同量です。

まとめ

計画値同時同量は、発電事業者や小売電気事業者が、30分ごとに計画と実績をできるだけ一致させるための基本ルールです。前日までに計画を出し、実需給1時間前まで修正し、それでも残った差はインバランスとして精算されます。バランシンググループやインバランス料金を理解する前提になる、電力取引の基本的な仕組みの一つです。

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