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用語解説

バランシンググループとは

発電や需要の計画と実績のずれをひとまとまりで管理するための単位

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バランシンググループとは何か

バランシンググループは、ひとことで言うと、発電や需要の計画と実績のずれを、ひとまとまりで管理するための単位です。電力の取引では、事業者は30分ごとに「どれだけ発電するか」「どれだけ電気を使うか」の計画を出します。この計画と実績の差はインバランスとして精算されますが、その管理を1件ずつではなく、グループ単位で行うのがバランシンググループです。資源エネルギー庁の資料では、2016年に導入された計画値同時同量制度のもとで、発電者や小売事業者は計画と実績を一致させることが求められ、ずれは一般送配電事業者が調整し、その費用をインバランス料金として精算する仕組みだと説明されています。

この仕組みが必要なのは、電気はその瞬間ごとに需要と供給を合わせる必要があるからです。もし計画より発電が少なかったり、需要が多かったりすると、送配電側がそのずれを埋めなければなりません。そこで、事業者ごとの計画と実績を整理し、どの単位でずれを管理するかを決める必要があります。その管理単位がバランシンググループです。

グループで管理する意味

バランシンググループの考え方は、グループ全体で計画と実績をできるだけ一致させるというものです。広域機関の定義集では、代表契約者制度について、複数の小売事業者などが一つの契約を結び、グループ全体で同時同量を達成する仕組みであり、グループ規模が大きくなるほどインバランスが生じるリスクを低減できると説明しています。つまり、個別には多少ずれても、グループ全体で見ればずれが小さくなることがあります。これが、バランシンググループを組む大きな意味です。

実務での使われ方

実務では、小売電気事業者が自分で需給管理を行う場合もあれば、他の事業者とまとまって管理する場合もあります。経済産業省の資料でも、全体の需給管理を行う事業者と、その管理を委ねる事業者が一緒にバランシンググループを形成する例が示されています。つまり、バランシンググループは必ずしも1社だけで完結するものではなく、複数事業者がまとまって作ることもあります。

発電側とFIT特例制度

発電側でも、バランシンググループは重要です。たとえば広域機関の資料では、FIT特例制度の中で、特定の再エネ電気だけを対象にした特例発電バランシンググループが設けられる場合があると説明されています。また、東京電力パワーグリッドの需給運用ルールでも、FIT特例制度の中で、特例バランシンググループにおいて発電計画を作成する仕組みが示されています。再エネや発電事業でも、計画と実績の管理はバランシンググループ単位で行われています。

インバランスを前提にしない

バランシンググループを組むときに大事なのは、インバランスを前提にしないことです。東京電力パワーグリッドの資料では、計画値同時同量の遵守が可能であることを、発電予測方法や計画変更への対応体制などの資料で確認するとされており、「インバランスが発生することを前提とした事業計画は受けられない」と明記されています。つまり、バランシンググループは「多少ずれてもよい」仕組みではなく、あくまで計画と実績を合わせる努力をしたうえで、その管理をグループ単位で行う仕組みです。

市場取引との関係

バランシンググループは、スポット市場や時間前市場ともつながっています。事業者は翌日計画や当日計画を作り、必要に応じて市場で売買しながら計画を修正しますが、最終的にはバランシンググループ単位で計画と実績が管理されます。東京電力パワーグリッドの需給運用ルールでも、翌日計画や当日計画の提出と、発電契約者や小売事業者の計画提出が整理されています。市場で売買することと、バランシンググループで需給管理することは、実際にはセットで動いています。

まとめ

バランシンググループは、発電や需要の計画と実績のずれを、ひとまとまりで管理するための単位です。小売事業者や発電事業者は、この単位で計画を提出し、実績との差を管理します。複数の事業者でグループを作ることで、個別のずれをならし、インバランスのリスクを抑えやすくなります。インバランス料金や計画値同時同量を理解する前提として、押さえておきたい仕組みです。

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